パブリッシャー/デベロッパーのFuncomは5月8日、オープンワールド・サバイバルゲーム『Conan Exiles』をSteamにて正式リリースした。通常版の価格は4200円。海外ではPlayStation 4/Xbox One向けにも発売されている。本作は昨年、Steamおよび海外Xbox Oneにて早期アクセス販売を開始し、1年以上に渡って開発が続けられてきた。なお、ゲーム内は日本語に対応している。
『Conan Exiles』は、小説「Conan the Barbarian(英雄コナン)」の世界をもとにした作品で、未開の地へと流刑にされたプレイヤーは、文字どおりの裸一貫からゲームをスタート。探索をして資源を集め、武器や道具、また拠点となる建物をクラフトし、小さな入植地から巨大な王国の建設を目指す。世界にはさまざまな動物やモンスターが棲息しているほか、古代文明の遺跡ではこの世界の秘密が隠されている。また、倒した敵を奴隷として働かせたり、生け贄とすれば超巨大な神の化身を召喚できることも特徴だ。ゲームはソロおよびマルチプレイに対応している。
Funcomによると、本作はSteamおよび海外Xbox Oneでの早期アクセス期間中に、100万本以上の売り上げを達成したとのこと。その間にはさまざまなコンテンツが追加されており、まずマップは3つのエリアが加わり、当初の15平方kmから40平方kmへと拡大。資源やクラフト可能なアイテムなどの種類も、カテゴリによってはおよそ10倍と大幅に拡充された。またモンスターの種類も増え、今回の正式リリース時点で183種類が実装されている。そのほか気温や天候、染色、ダンジョンやボスなどの要素も追加された。なお本作の早期アクセス版配信時には、キャラメイクにおけるリアルな陰茎描写が話題を呼んだが、正式版でもそうした描写は健在である(関連記事)。
正式リリースにあたって実装された要素としては、まず2つの新エリアが挙げられる。昨年追加された北方の寒冷地帯のさらに北に火山地帯が、そして最初のマップに流れている大きな川を下った先には湿地帯が追加されている。溶岩が流れる火山地帯には廃墟や地下ダンジョンがあり、新たな資源を発見できる。ダンジョンは、最高レベルのキャラクター向けに調整された高難易度だという。一方の湿地帯は、海賊が暮らす広大なジャングルが広がっており、古代遺跡が点在している。新たなモンスターが多数棲息しており、レベル20から40のキャラクター向けのエリアだそうだ。こうしたマップの拡大に合わせて、ファストトラベルを可能にする「Map room」の建築が可能になっている。各地を探索する中ではモノリスを発見でき、そこからMap roomへとテレポートできる仕組みだ。
本作には剣やダガー、ハンマー、槍など、さまざまな種類の武器が登場するが、コンバットシステムが一新され、それぞれの武器固有の弱・強攻撃を持ち、攻撃を組み合わせたコンボアタックが可能に。合わせてアニメーションや流血などの演出も追加されている。さらにゲームに深みをもたらす要素として、プレイヤーが建築した建物や街を破壊しようとさまざまな敵が襲ってくる「Purge」が追加。ゲーム中にはPurgeメーターが表示され、プレイヤーの行動によってゲージが溜まり、満タンになれば波状攻撃が開始される。プレイヤーはどこが攻撃を受けているのかをマップで確認でき、また攻撃開始前には通知が送られるので、防衛のための対応が求められるだろう。なお、ゲームの開始地点でもあるマップ南端のエリアではPurgeは発生しない。
体力が時間経過で回復しなくなったのも大きな変更点の一つで、食料などの調達の重要度が増している。そのための手段のひとつとして農耕要素が追加されており、ポーションを作れる蓮の花やホップ、ベリーなどを植えて育てることができる。そのほか新たな信仰の対象として、受胎と死を司る女神Derketoが追加され、またキャラクターのステータスにポイントを割り振るAttributesシステムでは、10ポイント割り振るごとにアビリティがアンロックされるようになり、同時にAttributesを上昇させる効果を持つ新たなアーマーが追加されている。
こうした、さまざまな追加要素とバランス調整などを施して正式リリースを迎えた『Conan Exiles』だが、開発元のFuncomはまだこれは始まりに過ぎないとし、今後も開発とサポートを継続していくと述べている。なお、現在本作のコンソール版は海外でのみ発売されているが、先日スパイク・チュンソフトがPS4版の国内リリースを発表。今年の夏に発売予定となっている(関連記事)。