ニンテンドースイッチ版『アイドルマネージャー』発売決定。日本のアイドル界をシビアに描く管理シミュレーション
先月3月末から実施されていた『Idol Manager(アイドルマネージャー)』のKickstarterキャンペーンが終了し、目標額の5000ドルを上回る5万5000ドル(約600万円)の調達に成功した。製品化へ向けて前進したことはもちろんのこと、ストレッチゴール達成により、成人向けコンテンツ追加パッチの実装、女性マネージャーの実装、Modサポート、ボーカル曲の新規収録、非同期型のマルチプレイヤーの実装(他プレイヤーのアイドル引き抜きなど)、そしてニンテンドースイッチ版の発売が決定した。
『Idol Manager』のKickstarterは開始初日に5000ドルを達成したほか、飛ぶ鳥を落とす勢いで資金を集めていた。開発元のGlitchPitchは、Kickstarterキャンペーンの終了2日前に5万ドルまで到達すればニンテンドースイッチ版をリリースすると予告。その時点で集まっていた資金は4万ドルだったが、約2日で1.5万ドル(160万円)を集めコンソール進出を決めた。
『Idol Manager』は日本のアイドル界を舞台とした、アイドル管理シミュレーションとなる。対応プラットフォームはPC(Steam)/Mac/Linuxで、日本語に対応予定。本作は、プロデューサーとしてアイドルと関係性を構築し女の子たち成長させる青春型の作品とは異なり、事務所運営に必要な利益を生む、“労働者としてのアイドル”を徹底して管理するのが趣旨となる。
もちろんアイドルの成長や成功といった輝かしい側面も描かれるが、彼女たちを働かせすぎると鬱病になってしまうことがあるほか、アイドル同士の関係性の悪化によりイジメが発生するというシビアな要素も導入されている。メンタルが危険な状態なアイドルと個人的な関係を持つことで精神を安定させられるが、スキャンダルのリスクが大きく高まるなど、管理者としての資質が問われるシミュレーションゲームである。ゲーム内容の詳細については、ゲームシステムのおさらい記事や開発者へのインタビュー記事を参考にしてほしい。
かねてから開発者はニンテンドースイッチ版の発売へ意欲を見せていたが、Kickstarterの成功により正式に決定した形だ。ゲーム内容的には際どい要素も多そうであるが、ゲーム本編はセクシャルな要素や暴力要素の直接的な描写はそれほどないとしているので、コンソール向けにもリリースできそうだ(成人向けコンテンツ追加パッチはPC向け)。PC版の発売予定時期は2018年内で発売であるが、ニンテンドースイッチ版は2019年発売になるとのこと。PC版と同様に、こちらも日本語は実装されるだろう。
従来のアイドルをテーマとした作品とは一線を画したコンセプトにより、一部ファンから注目を集めていた『Idol Manager』。潤沢な資金とニンテンドースイッチ進出という新たな展望を得て、開発が進められていくだろう。開発スタッフが「何度も遊べるようなシミュレーションゲームにしたい」と強調するように、ゲームとしても面白くなるように時間をかけ工夫が加えられているようので、続報に注目しておこう。