販売終了していた西部劇FPS『Call of Juarez: Gunslinger』Xbox 360版の販売再開が確認。Ubisoftは開発元にシリーズ2作の販売権を譲渡
今年3月いっぱいで販売終了となっていた、『Call of Juarez: Gunslinger』のXbox 360版が販売を再開していることが確認された。本作は西部開拓時代をテーマにするFPSで、『Dying Light』や『Dead Island』シリーズなどで知られるTechlandが開発した『Call of Juarez(コール オブ ファレス)』シリーズの第4作目だ。シリーズとしては現時点で最後の作品となっている。なお本稿執筆時点では、同時に販売終了していた本作のSteam/PS3版、および『Call of Juarez: The Cartel』の各機種版については販売再開していない(関連記事)。
先の『Call of Juarez: Gunslinger』と『Call of Juarez: The Cartel』販売終了について、販売元のUbisoftや開発元Techlandから正式な発表は特になく、一般的な販売終了理由に挙げられる、ゲーム内で使用されていた楽曲かなにかのライセンス切れが原因だと見られていた。しかし、Ubisoftは海外メディアGame Informerの取材に対して、同社とTechlandとの合意が、両タイトルがストアから取り下げられた理由だと明かしている。その合意とは、両タイトルの販売権およびライセンス権をUbisoftからTechlandに移すというものだそうだ。
そして、Techlandは『Call of Juarez: Gunslinger』と『Call of Juarez: The Cartel』の販売再開に取り組んでいるとも述べている。今回Xbox 360版『Call of Juarez: Gunslinger』がふたたび購入可能となったのは、その一環だったようだ。ただ、ストアやゲーム内の記載には変更はないため、後述するTechland Publishingによる自主販売に切り替わっているのかどうかは確認できない。いずれにせよ、他のプラットフォームでも近く販売再開されることとなりそうだ。
一方でUbisoftによると、シリーズ初期2作の『Call of Juarez』および『Call of Juarez: Bound in Blood』に関してはTechlandとの合意の対象にはなっていないという。確かにこの2作だけは、各プラットフォームでの販売が継続されている。
Techlandは、2016年にTechland Publishingを設立し、ゲーム販売事業に乗り出しており、これまでにinXile Entertainmentが手がけた『Torment: Tides of Numenera』や、Ice Flamesの『Pure Farming 2018』を販売している。また、ワーナー・ブラザースを販売元として発売された『Dying Light』も、現在SteamストアではTechland Publishingが販売元として記載されている。
もともと『Call of Juarez』シリーズはTechlandのオリジナル作品で、その商標も同社が取得している(『Dying Light』も同じく)。Techland Publishingの取り扱いタイトルの拡充と、自社タイトルを自らコントロールできるようにするために、今回Ubisoftから販売権などを譲り受けることを選んだのかもしれない。ただそうであれば、シリーズ初期2作を除外した点については謎が残る。契約の終了時期に差があっただけで、のちほどふたたび同じような合意を結ぶのだろうか。『Call of Juarez: Gunslinger』以来リリースが途切れている『Call of Juarez』シリーズに新たな展開があるのかどうかも気になるところで、今回明かされた合意というのは興味深い動きである。