『マリオカート8 デラックス』「アクセルとバック」を使用せず1コースを完走するプレイヤー現る。始めた理由はプレイヤーにもわからず


『マリオカート8 デラックス』にてアクセルとバックをなしで、ひとつのコースをクリアするプレイヤーが現れた。完走したコースは、「ワリオスノーマウンテン」。ルールは200cc、CPUはハード、アイテムは使用可能となっている。投稿者であるSkillozGaming氏は「挑戦者はいるかい?」とこの競技でのライバルを募っている。

今回のチャレンジは、その名のとおりアクセルもバックも使用せずにゴールするということを目的としたもの。つまり、プレイヤー自身はそのカートを直接推進させる手段を持たない状態になる。ではどのように進めるかというと、とにかくミニジャンプを繰り返すことになる。ミニジャンプは前進には使えないので、進みたい方向に向かって横を向き、カニのようにミニジャンプを使いコースを進めていく。序盤は、これしか移動方法がない。カニが如く横に進み、粘り強く山を降りていく。

しかしアイテムボックスを取得するところまでくれば、スムーズだ。こんな進め方をしているので、当然レースはダントツ最下位。アイテムボックスを取得すれば、キラーやパワフルキノコといった強力なアイテムが手に入り、スムーズにコースを進めていく。そして最終的に下山しきり完走。疑うことなく最下位であるが、5分26秒で「アクセル」と「バック」を使うことなく見事ゴールしてみせた。アイテムの使用のほかには、200ccであるので全体的に速度が早いこと、ワリオスノーマウンテンは、上から下に降りていく構造であることを利用し、コースをクリアしてみせた。

プレイ自体は、前半こそミニジャンプを繰り返す地道なものであったが、後半はキラーの出現が多く、スムーズで通常のプレイとはさほど変わらない。気になるのは、ゲームプレイというより、なぜこのような遊びをしようと思ったのかという動機だろう。redditでは「発想はすごいけど、なぜやろうとしたの?」と素朴な疑問が寄せられている。Skilloz氏は、「同じことを今自分にも訊いているところだよ」と答えているように、挑戦した理由は自身でもわからないようだ。

以前にも『マリオカート64』の世界最速記録を保持するプレイヤーが、すべての木を倒す“倒木RTA”という奇妙なルールに挑戦していた(関連記事)。Skilloz氏は『マリオカート8 デラックス』のスピードランにおいてはいくつかのレギュレーションで世界記録を持っている。スピードを追求するだけでは飽き足らない達人は、時に一風変わったチャレンジに臨むのかもしれない。レースゲームではないが『スーパーマリオ64』では、Aボタンをできるだけ押さずクリアするという競技も存在し、一部人気を博している(関連記事)。アイテムの使用の有無など、まだ競技としては検討すべき要素も多そうであるが、こうした常人には理解できない発想から、人気競技は生まれるのかもしれない。

*ちなみに『マリオカート8 デラックス』ではオートアクセルと呼ばれるアクセルとハンドリングをサポートするモードが存在しており、この機能を使えば、一部コースでは“操作せず”一位を取るといったこともできると報告されている。