『テラリア』シリーズ最新作『Terraria: Otherworld』が開発中止。開発会社を変更するも、求める品質には至らず


『Terraria(テラリア)』シリーズを販売するRe-Logicは、『Terraria: Otherworld』の開発を中止したことを公式フォーラムにて発表した。『Terraria: Otherworld』は、2015年にその存在が明かされたシリーズ最新作。『テラリア』シリーズの特徴をそのままに、物語性を導入するという新たな魅力を引っさげて開発されていた。しかし開発は順調とは言えず、Re-Logicは昨年開発会社をEngine SoftwareからPipeworksへと変更するなど試行錯誤をはかる(関連記事)。そうした変更もかなわず、最終的には開発中止という結果に至ったようだ。

*発表時のトレイラー

Re-Logicは、Pipeworksとともにはっきりしたビジョンを持ちながら『Terraria: Otherworld』を開発してきたが、なかなかそのビジョンに近づけることができず、同社の要求する高い水準の品質に達するのに莫大な時間を要することになったと報告。結論としては、筋の通ったやり方と時間では製品は完成に至ることはないと判断したという。品質に妥協できないからこそ、開発中止という結果になったことも強調している。

Re-Logicは反省点として、『Terraria: Otherworld』存在を開発の早期に公にしてしまったこと、自社の看板タイトルで外注を選んでしまったことを主にあげている。タイトル発表は、しっかりと自信を持てる段階ですべきだったと判断の誤りに言及しており、また外注についてはそれが部分的なものであったとしても、重要なタイトルであるならば今後は内部で開発・最適化させていくことを誓っている。

同社は今後の動向について、開発で得たアセットリソースなどは存在しており、公にしていないアイディアは数多くあるといい、そうしたものを今後のタイトルで実装するとしている。また『テラリア』のバージョン1.3.6が絶賛開発中であり、そちらの取り組みを続けていくとも言及している。

『Terraria: Otherworld』は、単なる『テラリア』のスピンオフではなく、シリーズの世界観に新たな解釈を持ち込むほか、ビジュアルやシステムも見直され、さまざまなアイディアを取り入れられ開発が進められていた。シリーズファンにとっては残念なニュースではあるが、Re-Logicはこの経験を将来に生かしていくと語っているので、同社の今後の作品に期待したいところだ。