Ubisoftが、『Call of Juarez: Gunslinger』および『Call of Juarez: The Cartel』のSteam/PlayStation 3/Xbox 360の各デジタルストアでの販売を終了していたことが明らかになった。公式に発表されていないため、具体的にいつ終了したのかははっきりしないが、Googleキャッシュによると先月30日時点ではまだ販売がおこなわれていたことが確認できるため、3月いっぱいで販売終了となったようだ。なお、Xbox 360版『Call of Juarez: Gunslinger』の体験版は引き続き配信されている。
両作は、『Dying Light』や『Dead Island』シリーズなどで知られるTechlandが開発した、西部開拓時代をテーマにするFPS『Call of Juarez(コール オブ ファレス)』シリーズの第3・4作だ。『Call of Juarez: Gunslinger』は、1500円ほどのダウンロード専用タイトルという、比較的小規模なアーケードライクな作品としてリリースされ、バラエティ豊富なステージをテンポよく進み、過去を振り返る主人公の語りをゲームプレイに織り交ぜるスタイルなどが受け、シリーズの中でも屈指の評価を得た人気作だった。
一方の『Call of Juarez: The Cartel』は対照的に評価が振るわず、TechlandのCEO Pawel Marchewka氏は、悪いゲームではなかったが、未完成のまま発売してしまったのは間違いだったと、のちに反省の弁を述べている(Eurogamer)。同作の2年後に『Call of Juarez: Gunslinger』が発売され上述したように挽回したが、シリーズとしてはここでリリースが途絶えている。
前述したように、Ubisoftからは何も発表されていないため、なぜ今回販売終了になったのかは不明である。ただ、こういった例は過去にもあり、たとえば「X-Men」や「トランスフォーマー」「スパイダーマン」など、他社とのライセンス契約に基づいて開発・販売されている作品の多くが販売終了となっている。セガの『Outrun Online Arcade』の場合は、フェラーリとの契約満了により販売終了になったと、その理由が明らかにされた(Eurogamer)。『Call of Juarez』シリーズはTechlandのオリジナル作品ではあるが、使用楽曲かなにかに他社コンテンツを利用しており、契約更新をおこなわない決定をしたのかもしれない。
なお、シリーズ第1作目の『Call of Juarez』および第2作目の『Call of Juarez: Bound in Blood』については現在も販売が継続している。また販売終了となった作品についても、Humble Storeなどでダウンロードコードがまだ販売されている場合がある。パッケージ版が発売された『Call of Juarez: The Cartel』はともかく、ダウンロード専用の『Call of Juarez: Gunslinger』については、おそらくこういったダウンロードコードで入手するのが最後のチャンスとなるだろう。