『スカイリム』に荒廃したモロウウィンド地方を追加する大型Mod「Beyond Skyrim: Morrowind」映像が初公開


「Beyond Skyrim」は『The Elder Scrolls V: Skyrim(スカイリム)』に第四紀(Fourth Era)のタムリエル大陸を再現する壮大なMod。そのプロジェクトのひとつから初のティザー映像が公開された。

弊誌でも以前、『The Elder Scrolls III: Morrowind(モロウウィンド)』を『スカイリム』上で再現する「Skywind」や、同じく『The Elder Scrolls IV:Oblivion』のシロディールを再現する「Skybilivion」についてご紹介したことがあるが、「Beyond Skyrim」は前述のModと異なり、『モロウウィンド』のゲーム自体を『スカイリム』で再現するものではない。

『スカイリム』同様、第四紀に時代設定されたタムリエル大陸の各地方をゲーム内に追加するのが「Beyond Skyrim」の趣旨だ。「Beyond Skyrim」ではサマーセット島(アリノール)、ヴァレンウッドを除く、タムリエル大陸の大半が追加される予定。その中のモロウウィンド地方を追加するプロジェクトから初公開となる映像が今回の「Beyond Skyrim: Morrowind」となる。ゲームとして過去に、『モロウウィンド』では第三紀(Third Era)、『エルダー・スクロールズ・オンライン: モロウウィンド』では第二紀(Second Era)のモロウウィンド地方が描かれてきた。今回のModでは『モロウウィンド』から約200年後、第四紀のモロウウィンド地方が描かれる予定だ。

第四紀のモロウウィンド地方がどういう状況なのか、簡単に説明しておこう。第三紀である『モロウウィンドの頃は、Temple Canton上空にBaar Dau(別名“Ministry of Truth”あるいは、“Lie Rock”)と呼ばれる小さな月が浮かんでおり宗教犯罪者のための刑務所として運用されていた。小説版「The Infernal City: An Elder Scrolls Novel」と「Lord of Souls: An Elder Scrolls Novel」によると、第四紀では、このBaar Dauの落下を食い止めていたアルムシヴィの三柱の神の最後の一柱であるヴィヴェクがオブリビオン危機の最中に姿を消したことにより、Baar Dauがヴィヴェク・シティに落下。その影響でレッドマウンテンが噴火したことにより、モロウウィンド地方は壊滅的な打撃を受け、まだその災害から復興できていないとされている。また、元々ダンマー(ダークエルフ)の故郷として知られるモロウウィンド地方だが、第四紀には支配下にあったアルゴニアンの反抗にあい、南部から侵攻を受け侵略された状況にある。第三紀を描いた『モロウウィンド』とは様変わりした荒廃した地域となっている。

今回の動画でも冒頭から、降りしきるレッドマウンテンの火山灰や、燃える大地、難民キャンプのような場所が描かれるなど、モロウウィンド地方の惨状がうかがえる。懐かしいキノコ状の樹木を除いて、見る影もない死の世界と化したモロウウィンド地方でどんな冒険が待ち構えているのか、いまから楽しみに待ちたい。

Modがいつ公開されるかについては、いっさい情報は公開されていない。昨年「Beyond Skyrim」プロジェクトの中から、フルボイスや24000行以上のダイアログをもつ広大なModである「Beyond Skyrim – Bruma」が公開されたが、まだシロディール北端の一都市をようやく再現したに過ぎない。モロウウィンドの広大な地域を再現するとなると、まだまだ時間が必要になると思われる。