『スーパーマリオブラザーズ』に、“無重力”と“物理演算”を導入した「jellymario」が一部で話題。名作がたちまち奇作に


往年の名作として世界中のファンに親しまれる『スーパーマリオブラザーズ』。同作に独自のエッセンスを加えた「jellymario」が、SNSの一部コミュニティで話題となっている。「jellymario」は、itch.ioにて無料でプレイできるブラウザゲームだ。PCでのプレイにのみ対応している。『スーパーマリオブラザーズ』の素材を使用しているので、ファンゲームと評することもできるだろう。

「jellymario」の特色は、『スーパーマリオブラザーズ』に“無重力”と“物理演算”を導入するというもの。見慣れたはずの角ばったマリオのドット絵はどこか不定形なものへと変化。このつかみどころのないくらげのようなマリオを操作する。矢印キーを押せば、そのキーに応じた方向にマリオは動く。ぐにゃぐにゃと奇妙な動きを見せるマリオをゴールへと導く。コースデザインは原作の『スーパーマリオブラザーズ』と変わらない。

ブロックを叩いてもキノコやコインは出ず、敵を踏むとマリオもろとも木っ端微塵に破壊される。ゲームデザインはこれっぽっちも『スーパーマリオブラザーズ』を感じさせないが、すべてのオブジェクトがぐにゃぐにゃと動くゲーム性は、どこか中毒性を感じさせるだろう。「1-1」はすでにゴールまで完成しており、現在「1-2」を開発中。地下ステージでもぐにゃぐにゃっぷりは健在のようだ。

開発しているのは、馬を育成するオンラインゲーム『Star Stable』の開発に携わるStefan Hedman氏。物理演算の研究および開発しており、そのテストを兼ねて「jellyfish」を制作しているという。その試みは面白いものの、任天堂の保有するIPおよびアセットを無断使用するファンゲームであるので、権利的には黒色。itch.ioにて「マリオ」ファンゲームが公開停止される事例はいくつも存在するので、こちらも公開がいつまで続くかは未知数だろう。