90年代の香り漂うFPS『ION MAIDEN』Steamにて早期アクセス販売開始。『Duke Nukem 3D』などと同じゲームエンジンで開発


3D Realmsは2月28日、Voidpointと共同開発中の『ION MAIDEN』の早期アクセス販売をSteamにて開始した。価格は2050円で、3月8日までは10パーセントオフの1845円で購入可能。本作は、3D Realmsがかつて手がけた『Duke Nukem 3D』や『Shadow Warrior』といった1990年代のタイトルで採用されていたゲームエンジン「Buildエンジン」を今あえて使用して開発されたFPSゲームだ。

『ION MAIDEN』の主人公は、「Bombshell(爆弾。魅力的な女性という意味も)」の異名を持つShelly Harrison。Global Defense Forceに所属する彼女は、超人間主義カルト集団を率いるJadus Heskel博士が、サイボーグ兵をNeo DCに侵攻させたことを受けて、爆弾処理のエキスパートとして出動する。

早期アクセスが始まったばかりの現時点では、キャンペーンモードのエピソードを1つプレイでき、難易度は「Blood and Gore」「Wanton Carnage」「Ultra Viscera」の3段階が用意されている。このエピソードはすでに完成した状態であるとのこと。プレイヤーは、Neo DCの建物の内外で敵を倒しながら先のエリアへと進んでいく。Shellyは初期の武器として愛用のリボルバー「Loverboy」と電磁警棒を手にしており、道中ではマシンガンやショットガンなども入手できる。また彼女の専門分野であるグレネードも扱える。銃弾は有限で、体力アイテムやアーマーなどを含め、マップ内で拾ったり倒した敵から入手する。Shellyは、たとえばグレネードを入手すると「I got a present for you」と言ったり、あるいは敵を仕留めた際に言い放つ「Domo arigato Mr. Robot」など、ゲームシステムと合わせて、前述したかつてのタイトルを思わせるオールドスクールな香りを漂わせている。

マップの構造は3Dで制作されているが、キャラクターやオブジェクトは2Dで表現されており、そのグラフィックスタイルと相まって、こちらも90年代の雰囲気を残している。開発に使用しているBuildエンジンには、より大きなマップをサポートしたり扱える色数を増やしたり、また物理演算などの面でも現代的な使用に耐える改善を施しているそうだが、アートワーク制作にはかつて使われていたツールや手法をそのまま利用したという。ゲームでは先のエリアに進むためにキーカードを探したり、思わぬところにアイテムが置かれていたり、あるいは発見困難な隠し部屋があったりと、本作は開発者が「3D Realms作品の精神的続編である」と主張するに相応しい作品となっているようだ。

この『ION MAIDEN』は、2018年第3四半期に正式リリースする予定だ。キャンペーンモードには全7種類のエピソードを収録し、ほかにModへの対応や欧州言語への対応などをおこなっていくとのこと。また、現在はシングルプレイのみだが、マルチプレイモードについても何らかの計画があるようで、続報を待ってほしいとしている。