ミュータントを率いて人類の滅んだ世界を生きる『Mutant Year Zero』発表、日本語対応予定。ステルスとシミュレーション、ADVを融合
Funcomは3月1日、The Bearded Ladiesが手がける戦略アドベンチャーゲーム『Mutant Year Zero: Road to Eden』を発表した。プラットフォームはPC/PlayStation 4/Xbox Oneで、2018年内に発売予定。本作は、Funcomが昨年使用権を獲得していたテーブルトークRPG「Mutant」シリーズの世界観をベースに、『XCOM』のようなターン制バトルと、リアルタイムでのステルスプレイを組み合わせたシングルプレイゲームになるという。
本作の舞台は、人類が滅んだ後の世界だ。新旧の大国間の緊張が高まる中、世界規模の気候変動や経済危機、パンデミックが発生し、ついには1945年以来初めて武力紛争にて核兵器が使用された。都市も文明も崩壊し、静まり返った地球にはもう人類は存在していない。そこに代わって現れたのはミュータントである。一見人間のような者もいれば、動物のような姿をしたミュータントもいる。彼らはこの過酷な世界を生き抜くために、文明の残骸の中に食べ物や何か使える物はないかと探し彷徨い歩いている。そして、真実が存在するといわれている古代の安息の地「エデン」を探し求めている。
ゲームではプレイヤーはミュータントのチームを指揮して、崩壊し見捨てられた都市や、荒れ果てた田舎、車のスクラップが散乱する洞窟、大きな川に浮かぶフロートなど、「ゾーン」と呼ばれる世界の各地を探索する。登場ミュータントには、上のトレイラーにも登場している人間の姿の「セルマ」、イノシシの「ボーミン」、アヒルの「ダックス」がおり、ゲームを進める中では新たなミュータントをアンロックして仲間にすることができるという。ミュータントはそれぞれ個性的な見た目をしていたり、背景となる物語を持っているだけでなく、能力にも違いがある。たとえばセルマは肌を硬化させることで、敵に身を晒しながら最適な射線やカバーポイントを味方に指示できる。ボーミンはカバーからの突撃攻撃を得意とし、そしてクロスボウを得物にするダックスはステルス能力に長けている。
マップ内にはグールなどの敵がいるキャンプがあり、リアルタイムステルスを駆使することで、敵の視界や投光器を避けるように行動してやり過ごしたり、あるいは有利な位置にチームを配置して奇襲を仕掛けるなどすることが可能だ。ひとたびバトルに突入すると、『XCOM』から影響を受けたという戦略的なターン制システムに移行する。そして、前述したような各ミュータントの能力を活かしながら武器を手に戦うのだ。
ゾーンの探索を終えると、この世界で唯一のセーフハウスともいえる「アーク」に戻る。ネオン輝くこの場所にはクセのある怪しげなキャラクターたちが暮らしており、ミュータントチームに手を貸してくれる。たとえば探索の中で入手したパーツを使って武器をアップグレードできる工房や、集めたスクラップをアイテムに交換してくれる店などがあり、そこでチームの装備を整えて、また次の冒険に繰り出すのだ。
この『Mutant Year Zero: Road to Eden』を開発するThe Bearded Ladiesは、『PAYDAY』シリーズのゲームデザイナーとして知られるUlf Andersson氏や、『Hitman』シリーズのデザイナーらが設立した、スウェーデンに拠点を置くインディースタジオだ。エグゼクティブ・プロデューサーを務めるAndersson氏は本作について、前述した『XCOM』のバトルシステムが持つ深い戦略性と、リアルタイムステルス要素、そして探索を進めるうちに枝分かれしていく物語要素をブレンドした作品になると述べている。Ulf Andersson氏といえば、10 Chambers Collectiveに所属し、昨年『GTFO』を正式発表していた(関連記事)。氏は現在も同スタジオに所属しているようだが、今作は『GTFO』との二足の草鞋となるのだろうか。
本作はまだシネマティックトレイラーとスクリーンショットが公開されているのみだが、3月19日からアメリカで開催されるGDC 2018にて、そのゲームプレイが初披露されるとのこと。なおSteamストアによると、本作は日本語表示に対応するようだ。