『PUBG』ルートボックスの提供割合を開示。最高レアリティ品は0.01%、週6個限定で開封可能


PUBG Corp.は1月9日、『PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS』(以下、PUBG)のテストサーバ上で実装されたクレートボックスの提供割合を開示した。本作のクレートボックスは、キャラクターの性能に影響を及ぼさないスキンアイテムを提供するもの。ゲーム内通貨BPだけで開封する無償クレートと、BPおよび1個2.50ドルの有料キーを消費して開封する有償クレートが存在する。

今回開示されたのは、新たに追加された有償クレート「Desperado」および無償クレート「Biker」のアイテム別提供割合。「Desperado」クレートには革製パーカーやスパイク付きのグローブといった世紀末な品々が含まれている。「Biker」クレートからはその名の通り、バイカー風の衣装が手に入る。2017年8月に実装された各種クレートが、最高レアリティ(赤色)のアイテムとしてミニスカートを据え置いていたのに対し、新規クレート2種の最高レアリティ品はいずれもマスク(バンダナ)となっている。

新たに加わった「Desperado」「Biker」クレート

ユーザは1週間最大6つまでの数量限定で、新規クレート「Desperado」「Biker」と旧クレート「Wanderer」「Survivor」の合計4種類のうちいずれかをランダムで入手できる(新規クレート2種はともに40%、旧クレートは10%の確率でドロップ)。「Desperado」クレートの最高レアリティ(赤色)アイテムの提供割合は0.16%で、続く紫色レアリティの品は0.32%。「Biker」クレートに関しては赤色・紫色レアリティの品がともに0.01%と記載されている。同じ0.01%という表記でもレアリティ区分が異なることから、厳密には赤色レアリティ「Cloth Mask(Checkered)」の提供割合は、紫色レアリティ「Sleeveless Biker Jacket」よりも低いと考えられる。

クレートシステムの検証のため、各テストサーバ用アカウントには10万BP(無償ゲーム内通貨)と6つの「EARLY BIRD KEY」(有償クレート開封用アイテム)が配布される。なおテストサーバ上で手に入れたアイテムはあくまでもテスト用であり、本番環境には適用されない。

アイテム別提供割合。テストサーバ上にはクレートだけでなく、リプレイ機能の一部として利用できる報告機能も追加されている。画像は日本語公式サイトより

本作のクレートボックスおよびスキンアイテムは、Steamマーケットプレイスでの交換・取引が可能となっている。2017年8月に初めてクレートボックスが実装された際には、クレート自体の数量制限も影響してか、レアリティの高いアイテムの取引価格が高騰(関連記事)。いまでもレアリティの高いミニスカート類は2万円から4万円台、ホットパンツは1万円台で取引されている(最高値アイテムは予約特典の「PLAYERUNKNOWN SET」で、取引価格は20万円台)。今回テストサーバ上で追加された新規クレートが本番環境にて実装されれば、マーケット取引が活性化し、価格が高騰することが予測できるだろう。

また本作には『Counter-Strike: Global Offensive』ほどの規模ではないものの、スキンアイテムを介した外部賭博サイトが複数存在する(関連記事)。『PUBG』のスキンマーケットが活発になることで、外部賭博サイトの市場がどれほど拡大するのか、という点にも注目していきたい。

高レアリティの革製パーカー

ちなみに『PUBG』はテンセントが中国国内での独占運営権を獲得している。中国展開を図るにあたっては、中国政府より求められているランダム型アイテム提供方式(有料ガチャ)における提供割合の公開に応じる必要があり、いずれにせよ中国向けのデータ開示は免れない事柄であった。また本作は中国向けのモバイル版も発表されている。Appleの審査ガイドライン改定によりルートボックスの提供割合表示が義務付けられており(関連記事)、その観点から見ても、今回のデータ開示は異例の処置というわけではなさそうだ。なおルートボックス関連ではないが、基本プレイ無料の『Warframe』がプレイ中に獲得できるクラフトアイテムのドロップ率を開示したという事例もある(関連記事)。