自殺願望の強い老人と、彼らを救おうとする看護師の陽気なドタバタ対戦『Stayin’ Alive』Steam早期アクセス販売開始
Indie Galaは12月21日、自殺願望の強い老人と、彼らを救おうとする看護師による4対4のマルチプレイ対戦『Stayin’ Alive』の早期アクセス販売を開始した。対象プラットフォームはWindows(Steam)で、販売価格は520円(1月5日までは20%オフの416円)。Steamストアページからダウンロードできるデモ版では、2つのマップ限定(南米の老人ホームと病院)でマルチプレイを体験できる。
Indie Galaいわく、本作は世界初のFPSS(First Person Saver/Suicider)。プレイヤーは、現世の苦しみから一刻も早く解放されたい老人と、そうはいかぬと救助に向かう看護師チームに分かれて対戦する。自殺志願者たちは老体にムチを打ち、看護師に捕まらないよう車椅子を走らせる。安楽死させてくれないのならと、刃物、ガソリン缶、薬物といった材料を集めて自殺道具をクラフト。ガソリン缶とライターを組み合わせれば焼身自殺、混ぜてはいけない薬物を調合することで服毒自殺といった具合だ。あとは看護師に見つからない場所を探して速やかに実行に移す。自殺志願者同士で助け合いながら、未遂に終わらぬよう確実に死に絶えていく。目標はタイムリミットまでに一人でも多くこの世を去ることだ。
一方の看護師チームの目的は、老人ホームや病院内を徘徊する老人たちに鎮静剤を打ち、隔離室まで運んであげることである。老人たちが自殺を図り始めたら、天に召される前に救命処置を施す必要がある。自傷行為後の老人には救急キット、焼身自殺者には消火器といった具合に適切なツールを探して彼らの命を守る。最終的な自殺成功回数と、隔離成功回数で競い、ポイントが多い方のチームの勝利となる。なおプレイヤー人数が揃わなければbotが枠を埋めてくれる。
世界各国で議論が続く安楽死の是非、自殺ゲームの流行、相次ぐ海外セレブの自殺報道といったセンシティブなトピックを横目に軽やかなコメディを届ける『Stayin’ Alive』。老人たちはアロハシャツやゴルフウェアといった、人生を満喫していそうな明るい服装をしているというのもポイントだろう。暗い気持ちではなく、自分の死に様くらい自分で決めさせろという強い意志があるのかもしれない。もしくは、一見明るそうな人の中にも、命を絶とうと苦しんでいる人が存在することを示す痛烈な風刺なのだろうか。実をいうと、看護師が患者を連れていく隔離用エレベーターには「地獄行き」と書かれていることから、看護師は実は悪魔で、老人たちは地獄に連れていかれる前に自死することで天国に向かおうとしているのかもしれない。単に彼らが「施設=地獄」と捉えているだけかもしれないが。
『Stayin’ Alive』の正式リリース時期は未定。早期アクセス版では3種類のマップ、6種類の自殺方法が実装済みで、将来的にはゲームモード、マップ、自殺/救助方法の追加が計画されている。