高難度2Dアクションゲーム『Cuphead』売り上げ200万本を突破。兄弟が独学で作り始めたデビュー作、発売から3か月で達成


Studio MDHRは12月21日、『Cuphead』の売り上げが200万本を突破したと発表した。本作はPC/Xbox One向けに発売されており、そのローンチから約2週間経った時点で100万本を売り上げていた。それからわずか2か月ほどで、さらに100万本を上積みしたことになる。非公式な数字ながら、SteamSpyによるとSteam版の所有者数は現在およそ100万人。残り100万本をXbox One/Windows 10(クロスバイ)とGOG.comにて売り上げているようだ。

『Cuphead』は、「ポパイ」や「ミッキーマウス」など1930年代のカートゥーンアニメを再現したビジュアル、『ロックマン』や『ガンスターヒーローズ』『魂斗羅スピリッツ』などから影響を受けた横スクロールアクション、そしてゲームのメインとなる巨大なボスとのバトルが特徴の2Dシューティング・アクションゲームだ。そのビジュアルのクオリティの高さにより、発表以来期待作の一つとして位置づけられていたが、発売後は高難易度のゲームであることでも話題となった。

『Cuphead』はユーザーからもメディアからも高く評価されており、「The Game Awards 2017」ではBest Debut Indie Game、Best Independent Game、Best Art Directionの3冠を達成。「Golden Joystick Awards」ではBest Visual DesignとBest Xbox Game of the Yearを受賞するなど、今年を代表するゲームの一つとなった。

Studio MDHRはMoldenhauer兄弟が設立したスタジオで、元々建設作業員だった彼らは子供の頃からの夢であるゲーム作りに独学で取り組み、ゲーム業界での経験がないままこの大ヒット作を生み出した。その過程では、ファンからの期待の高まりを受けて、開発に専念するために仕事を辞め、自宅を抵当に入れて開発資金を捻出するなど難しい判断にも迫られたという(関連記事)。そうして達成した200万本という売り上げは彼らにとっても驚きだったようで、発表の中では「この奇妙で小さなキャラクターたちが、世界中でこれほどまでに受け入れられるとは思いもしなかった」と、ファンに感謝の言葉を述べている。

*時期は未定ながら『Cuphead』のアートブックの制作を予定しているとのこと。こちらも人気となりそうだ。