リメイク版『ワンダと巨像』は、より自然をリアルに感じられる作品になる。開発会社がこだわりを語る映像が公開

Sony Interactive Entertainment Americaは11月30日、PlayStation 4向けにリメイクされる『ワンダと巨像』の新たな映像を公開した。この中では、移植を担当したBluepoint Gamesのスタッフが、それぞれの場面についてどのような作業をおこなったのかをコメントしている。

Sony Interactive Entertainment Americaは11月30日、PlayStation 4向けにリメイクされる『ワンダと巨像』の新たな映像を公開した。この中では、移植を担当したBluepoint GamesのMark Skelton氏、Marco Thrush氏、Peter Dalton氏が、それぞれの場面についてどのような作業をおこなったのかをコメントしている。

『ワンダと巨像』は、もともと2005年にPlayStation 2向けに発売され非常に高く評価されたアクション・アドベンチャーゲームだ。2011年にはHD化や7.1chサラウンド対応などを施したPlayStation 3版も発売されたが、その移植もBluepoint Gamesが担当していた。

映像は本作のオープニングシーンである。冒頭では、月から鳥、そして足を踏み入れることを禁じられた古えの地に向かうワンダへとカメラが流れていく。Bluepoint Gamesは今回リメイクするにあたって、オリジナル版が持っていた「旅をする勇者」という雰囲気をそのまま再現するよう気をつけていたとのこと。

そしてワンダは山腹にさしかかり、道にできた亀裂を飛び越える。岩の質感や細かい石など、ディテールの細かさが確認できるが、この場面はオリジナル版を参考にしながら完全に一から作りなおしたそうだ。また、ワンダがまたがる愛馬アグロなどゲーム内で目にするほとんどのアニメーションは、オリジナル版を忠実に再現した上でさらに磨きをかけていったという。さらに、揺れるアグロの尻尾や、なびく布などには新たな物理システムを用意してリアルさを演出している。

映像の中盤でワンダは森の中を進む。上述したように、リメイクである本作ではオリジナル版にはなかったディテールを加えており、ここもその様子がよく分かる場面だ。単純にグラフィックが精緻になったというだけでなく、たとえば水が滴り落ちて波紋を作ったり、風が吹いて木の葉が揺れたり、ワンダやアグロの足跡が残ったり、あるいは雨の表現であったりと、この世界をよりリアルに感じられる工夫がなされている。こうしたことはPS2の時代には技術的に難しかったことだったという。

そしてワンダは、ライティングが向上された陽の光を浴びながら橋を渡り、よりリアルさを増した空を見上げ、古えの地へと足を進める。ここで見られる壮大なスケール感は、これから旅をすることになる世界の広大さを予感させるものだ。オープンワールドを採用する本作においては、プレイヤーには広大な環境の中にいると実感してもらわなければならない。そのためにはスケール感を正しく表現する必要があり、今回のリメイクにおいてチャレンジのひとつだったそうだ。

移植のクオリティに定評のあるBluepoint Gamesとあって、本作も今の時代にふさわしい映像で蘇っていることがうかがえる。『ワンダと巨像』は2018年2月8日に発売予定。PlayStation 4 Proでは4K HDRにも対応する。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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