Steamで2017年にリリースされた作品数はすでに6000本を超える。1日16本以上の新作が登場するペースに
Valveの「Steam」において、2017年にリリースされた作品の数がすでに6000本を超えていることが明らかとなった。海外の市場調査企業Niko PartnersのアナリストであるDaniel Ahmad氏がTwitter上で伝えたもので、非公式のSteamデータベース「SteamSpy」でも同様のデータが確認できる。まだ今年が終わるまでには1か月半あるが、単純に現時点の数値である6000本を365日で割ると、すでに1日16本以上のゲームがリリースされている計算となる。
Ahmad氏は、今年Steamでリリースされたゲーム数が、2005年から2015年の本数の合計よりも多くなっていると指摘。グラフイメージを添えて、近年Steamで販売されるゲーム数が急増している様子を伝えている。なお、昨年公開されたSteamSpyのデータによれば、2013年の販売本数は約565本、2014年は約1772本、2015年は約2964本の新作がSteamでリリースされてきた(関連記事)。2016年は5000本以上となり、2017年はこのままのペースなら7000本を超す勢いである。
A quick update to the number of games released on Steam chart.
This is as of early November. Year isn't over yet and there have already been more than 6,000 games released on Steam this year.
That's almost as many as the number of games released between 2005 and 2015. pic.twitter.com/RCIUJFprzG
— Daniel Ahmad (@ZhugeEX) November 9, 2017
Steamにて販売されているタイトルが急増している理由の1つとしては、個人・小規模チームが開発しているインディーゲームが増加していることが挙げられる。もともとのインディーゲームブームに加え、今年はインディー開発者の登竜門的な存在であった「Steam Greenlight」が終了し、直接Valveへとデジタル書類やパブリッシング費用をやり取りすることでゲームをリリースできる「Steam Direct」が発足。以前よりもわかりやすくSteamでゲームを配信できる環境が整えられた。また、その際にSteam Greenlightに登録されていたタイトルのほとんどが承認され、現在順次リリースされている点も、タイトル増加の理由の1つだろう。ここ最近は、VR作品やスマートフォンを中心とした他機種からの移植作に加え、中国語圏のユーザー向けとなる中国産のタイトルも目立つ。
多数のタイトルが配信されているため、ユーザーにとっても開発者にとっても“素敵なゲームと巡り会えない”状況が以前から懸念されているが、Valveはアップデートを通じて改善を目指している。今年秋にはキュレーション機能の大幅な調整が入るほか、すでにSteamではよりいいゲームがユーザーの目にとどまるようにゲームの表示アルゴリズムの調整なども加えられている(関連記事)。