自由でリアルなスケボーゲーム『Session』プロジェクト本格始動、直感的な操作を試せる体験版が配布中

creā-ture Studiosは11月9日、現在開発中の『Session』の開発資金を募るKickstarterキャンペーンを11月21日から開始すると発表した。『Session』は、1990年代後半から2000年代前半のスケボー文化から影響を受け、Unreal Engine 4で開発されているスケボーゲームだ。

カナダ・モントリオールに拠点を置くインディースタジオcreā-ture Studiosは11月9日、現在開発中のスケボーゲーム『Session』の開発資金を募るKickstarterキャンペーンを11月21日から開始すると発表した(当初は14日からとしていたが延期された)。本作は、1990年代後半から2000年代前半のスケボー文化から影響を受け、Unreal Engine 4で開発されている本格スケボーゲームだ。

creā-ture Studiosは、UbisoftやWB GamesなどでAAAタイトルを手がけてきたMarc-André Houde氏らが設立したスタジオだ。本作は、2015年に『Project: Session』として発表されSteam Greenlightを通過したが、プロジェクトは一旦停止されていた。そして、今年に入ってから開発に専念できる環境が整ったため再始動となった。

本作ではどのようなゲームを目指しているのか、Houde氏は海外メディアn3rdabl3とのインタビューの中でEAの『Skate』シリーズを引き合いに出して説明している。『Skate』シリーズは3作発売されており、Houde氏は初代『Skate』からは本格的なスケボー文化の匂いが感じられ、『Skate 2』ではさらに洗練されたと語る。ただ『Skate 3』では、ややアーケード寄りになって驚いたという。ハードコアモードも用意されていたものの、物理演算に基づくリアルさという面ではまだ物足りないと感じたそうだ。そこで『Session』では『Skate 2』の方向性を参考にしつつ、リアルなシミュレーションによるハードコアなスケボーゲームの開発に挑戦しているという。

もっとも、多くのスケボーゲームファンが熱望する、8年近く新作が出ていない『Skate』シリーズの代わりを務めようというわけではないようだ。当然ながらEAの開発規模とは比較にならないし、ゲーム内容としてもトリックにスコアはなく自由さをより前面に出す中で、スケボー文化のあらゆる面にスポットライトを当てたいとしている。とはいえ、公開されたゲームプレイ映像からは本格的なスケボーゲームの雰囲気が感じられ、『Skate』の“精神的続編”と見なされている向きは確実にある。そうした期待がある中での開発は、大きなチャレンジだとHoude氏は語っている。

今回creā-ture Studiosは、Kickstarterキャンペーンの開始を前に本作の体験版を公式サイトで配布している(アクセス過多でダウンロードできない場合は、時間を置いて再トライするといい)。内容は基本的な操作を学ぶチュートリアルモードと、小さなスケートパークでのフリースケートモードだ。まだ開発中のものではあるが、リアルなグラフィックがまず目を引く。カメラはキャラクター後方のやや低い位置から捉えており、『Skate』シリーズを彷彿させる。

 

気になる操作方法だが、ゲームパッドの左右のアナログスティックが左右の足に対応していることが特徴だ。たとえば基本となるオーリーだと、片方のスティックを下に入力してからもう片方を上に入力するというように、それぞれの足の動きを置き換えたようになっている。スタンスをスイッチすると、もちろん左右の操作も入れ替わる。アナログスティック1本でおこなう『Skate』シリーズと比べると複雑で慣れが必要だが、スケボー経験者にとってはより直感的かもしれない。詳しい操作方法やトリックリストは上に掲載した画像で確認していただきたい。ゲームのさらなる詳細はKickstarterキャンペーンにて発表されるはずなので、本格的なスケボーゲームに飢えていた方は同スタジオの動向に注目しておこう。

体験版ではプレイヤーは刑務所内の囚人という設定。看守からは、8年間ものあいだ何かを待ち続けている男の話を聞かされるが、「Skate 4の話なんてしてねーぞ」という微妙なやり取りが
Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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