NEXT Studioは11月6日、『Death Coming』の早期アクセス販売をSteamにて開始した。価格は698円で、11月14日までは453円で購入可能。本作は、映画「ファイナル・デスティネーション」シリーズのように、日常の中で起こる何気ない事故によって次々と人が死んでいくシミュレーション(パズル)ゲームである。
本作の主人公は、とある名もなきNPCだ。ゲームを始めるなり何らかの理由で死んでしまう。しかしNPCなりに現世に未練がある主人公は、通りがかりの死神に「生き返りたいのか?だったら仕事をやろう」と声をかけられる。誘いに乗った主人公に課された役目は、自身も死神となって魂を集めること。つまり、人々に死をもたらすのだ。
ゲームはステージクリア制で、街や工場などのマップを俯瞰視点でプレイする。マップ内では多数の人々がそれぞれの日常生活を送っているが、彼ら彼女らに死んでいただくのがプレイヤーの目的だ。ただし、死はあくまでそれぞれの人の運命によって訪れるものであるという死神界の掟があるため、死神は人々に直接干渉して殺すことはできない。とはいえ、その運命をちょっぴり早めることができる。
マップ内にはさまざまなオブジェクトがあるが、その中に「デストラップ」と呼ばれる死神のパワーが宿ったオブジェクトが存在する。プレイヤーが干渉できるのはそのデストラップのみで、たとえばベランダに置かれた植木鉢がデストラップであった場合、クリックすると下に落下する。もしその真下に人がいればどうなるかはご想像のとおり。あくまで事故である。
デストラップにはそういった落下物のほかに、蓋が開きそうなマンホールや、漏電しそうな街灯と水たまり、あるいは蜂の巣や猛犬などバリエーション豊富に用意されている。マップ内の人々は一定のパターンを繰り返すように行動しており、タイミングを見極めてデストラップを発動させるのだ。上手く成功した場合、被害者の持ち物や周囲に置かれている物、あるいはパニックを起こした人々によって2次3次被害をもたらすこともある。またデストラップの中には、たとえば警備員が見ている前では発動できないなど、特定のNPCに関連づいたものもある。その場合は、先に警備員をあの世へ送り届けなければならない。
各ステージにはクリア目標となる特定のNPC、つまり今回死ぬ運命にある人々が設定されており、それらを事故死させれば次のステージに進むことができる。ただ、そのままマップに留まって無関係の人々に死をお届けすることも可能だ。そしてステージが終了すると、死んだ人数や2次被害を受けた人数、連続して成功させたコンボ数などからスコアが集計されるといった流れだ。スコアを高めるにはステージ内のすべての人を事故死させることが必要だが、予想外の連鎖反応が起こるなど難易度は高い。
デストラップを発動させるタイミングを誤ると、目標のNPCをもう事故死させられなくなることがあるので、その行動パターンや周囲の環境などをよく観察し、計画立てて実行することが求められる。2次被害を起こしたりといったことも含め、そこが本作のパズル要素となっているわけだ。
本作で発生する事故はかなり残酷なものであるが、ドット絵で表現された世界はカラフルで、その中に生きる人々や全体的なトーンがコミカルに描かれていることが面白いギャップを生んでいることが特徴である。本作はNEXT Studioにとって初めてリリースするゲームで、まだ早期アクセス中であるため、同スタジオはプレイヤーの意見を聞きながら開発を進めていきたいとしている。