Steam内にて、性的なゲームタイトルの18禁パッチにまつわる情報を貼る行為が禁止に。“抜け道”は容認ならず
Steamでは、原則的にはアダルトコンテンツは禁止されている。はっきりとしたガイドラインはないものの、『House Party』や『Strangers in a Strange Land』を代表に、明らかに“やり過ぎ”なタイトルにはなんらかの処分がくだされてきた。しかしながら、アダルトコンテンツを実装するための抜け道は存在している。Steam版ではそうした性的描写を抑えつつも、外部にてパッチを配布しゲームに適用されることで18禁のコンテンツが楽しめるようになるというもの。『ネコぱら』シリーズや『HuniePop』、『DEEP SPACE WAIFU』などこうした抜け道を巧みに利用しているタイトルは少なくない。
ただValveもまた、こうした抜け道を堂々と利用されることを快くは思っていないようだ。薄着の美少女たちが多く登場するビジュアルノベル『Galaxy Girls』開発者はSteamフォーラムにてValveから通達を受けたことを明かしている。
こうした報告は、同じく美少女系のビジュアルノベルをリリースした『Mutiny!!』の開発者からもあがっている。個別対応というより、新たなガイドラインが設けられたという形だろう。
ただValve側は、依然として18禁パッチ自体を禁止してないようだ。以前にHuniePotに対して「そういったコンテンツがストアにあり、公にアクセスできることは望まないが、年齢ゲートの裏の出来事なら問題ないでしょう」と外部パッチを問題ないとする旨の声明を出していたように、この方針は変わらないのかもしれない。そもそも、こうした外部パッチはSteamにとっては管轄外の出来事で干渉しづらいという点もある。ただ、Steam内で大胆にパッチについてのリンクを貼ったり、ガイダンスをおこなうという行為を容認することは難しい。つまるところ「やるならこっそりやってください」というところだろう。そういった意味で、今回の対応は遅すぎたという声もある。
多くのデベロッパーはこうした行為は秘密裏にやっており、直接的な弊害などは生まれないことが予想される。一方で気になるのは、依然としてSteamでリリースする際に「どこまでの性的要素が許されるのか」というガイドラインははっきりしていないという点。開発者にとってはどのラインがOKなのか、あいまいなガイドラインのなかでラインをうまく見つける必要がある。こうした点は改善の余地があるだろう。昨今、Steamでは「Sexual Content」のタグのついた新作を見かけることも多くなった。躍進を続ける性的コンテンツを手がける開発者とValveの駆け引きは、これからもしばらく続きそうだ。