フィンランド独立100周年を記念して、フィンランド人開発者がファミコン用ゲームを制作。ソビエト兵を撃ち、アザラシは目からビーム

今年は、フィンランドが1917年に独立を果たしてから100周年となる記念すべき年である。世界各地で記念行事が開催され、フィンランド国内でも人々が喜びを分かち合っているが、その方法はなにも文化的な行事に限らないようだ。

今年は、フィンランドが1917年に当時のロシア帝国から独立を果たしてから100周年となる記念すべき年である。世界各地で記念行事が開催され、日本でもフィンランド大使館が主催する演奏会や展覧会などのイベントが一年を通じてさまざまおこなわれている。そしてもちろん、フィンランド国内でも人々が喜びを分かち合っているが、その方法はなにも文化的な行事に限らないようだ。

フィンランドに拠点を置くインディースタジオAasiPelitのプログラマーArto4000氏は、この独立100周年を記念して数人の仲間とともにNES(海外版ファミコン)用のオリジナルゲーム『PERKELE! – Suomi 100 vuotta』を制作してしまった。本作には3つのゲームが収録されており、まず一つ目は「Nakkikioskitappelu 」。夜の街中で、フィンランド人の男二人が闘う対戦格闘ゲームである。移動や防御などはなく、相手の体力が尽きるまでただ殴り合うだけだが、連続して攻撃するとパワーが落ちたり、QTEに成功すると一方的に攻撃できる要素があるようだ。

二つ目のゲームは「Saimaannorpan kosto」という、アザラシを操作して海の中を進む横スクロール・シューティングゲームだ。人間が設置した忌々しい網や機雷、あるいは爆弾を避けながら、魚やカニなどを目から発射するビームで攻撃して倒していく。そして最後は、1939年にフィンランドとソビエト連邦との間で勃発した冬戦争をテーマにした「Talvisota」だ。ファミコン用周辺機器の光線銃(Zapper)を使用してプレイするシューティングゲームで、雪原に次々に現れるソビエト兵を撃っていく。時折現れる味方を撃つとミスになる。

Arto4000氏らはこれまでにも(任天堂非公認の)NES用ゲームを開発してきたようで、それらと同様に本作のゲームはNES用カートリッジに収録され、実際にNES本体で動作するという。また、取扱説明書やパッケージも制作し、公式サイトで65ユーロ(約8600円)で販売している。ただし現在は品切れとなっており、今月か来月中には販売再開するとのことだ。この記念すべき作品に興味のある方はチェックしてみてはいかがだろうか。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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