バトルロイヤルゲーム『PUBG』開発元BlueholeとマイクロソフトがXbox One版の独占期間延長を交渉か、PS4版リリースも協議中

今年のE3でマイクロソフトは、バトルロイヤルゲーム『PUBG』のXbox One版を年内に発売すると発表した。その際にマイクロソフトは「Console launch exclusive」と、やや分かりにくい表現を使用していたため、どのような形態で販売されるのかという話題が続いている。

今年のE3でマイクロソフトは、Blueholeが手がけるバトルロイヤルゲーム『PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS(以下、PUBG)』のXbox One版を年内に発売すると発表し、8月のgamescomではマイクロソフトがパブリッシャーを務めることも明らかにした。その際にマイクロソフトは「Console launch exclusive」と、やや分かりにくい表現を使用していたため、本作のXbox One版がどのようなものになるのかという話題と平行して、コンソール向けにはXbox One独占発売となるのか、それともいずれPS4などほかのコンソールでも発売されるのかが注目され続けている。

この点についてBlueholeは、イベントなど公の場では「Xbox One向けに年内に独占発売する」と語るのみだが、個別のインタビューでは少し踏み込んだ発言をしている。同社創設者のChang Byung-gyu氏は経済誌Bloombergとのインタビューの中で、『PUBG』の発売についてすべての大手コンソールメーカーと交渉していたことを明らかにしたうえで、最終的にXbox One向けに発売することになったと語っている。また、のちにPS4向けに発売できないかソニーとは現在も協議を続けているとしている。

マイクロソフトのE3 2017メディアブリーフィングに登壇したBrendan Greene氏

プラットフォームにXbox Oneを選択したことについては、本作のクリエイティブ・ディレクターを務めるPLAYERUNKNOWNことBrendan Greene氏は海外メディアGamesIndustryとのインタビューで、Xbox OneにはSteamでの早期アクセスにあたるGame Previewプログラムが存在することを理由の一つに挙げている。そして、現時点でXbox One向けのみとしていることについては、単に開発チームの規模の問題で、すべてを同時におこなうことができないためだとしている。

明言こそされていないものの、こういった発言から『PUBG』のXbox One版はいわゆる“時限独占”だと捉えられている。その期間は分からないが、Xbox One先行で発売された『Rise of the Tomb Raider』や『デッドライジング 4』などはおよそ1年だった。『Cities: Skylines』などでの3か月という例もある。あるいは、現在早期アクセス/Game Previewとして販売されている『Conan Exiles』が計画しているように、正式リリースに合わせてPS4版も発売する形になる可能性もある。『PUBG』の正式リリースは2018年内を予定している。

https://www.youtube.com/watch?v=m0Tnp-3W3z4

いずれにせよ来年にはPS4版も発売されそうだというのが多くの見方だが、状況はまだ不透明だ。前出のBloombergは関係者の話として、マイクロソフトとBlueholeがXbox One版の独占期間を延長するための交渉をおこなっていると10月2日に報じている。ご存知のとおり『PUBG』はSteamにおいて目覚ましい成長を続けており、マイクロソフトのXbox事業責任者のPhil Spencer氏も先月、本作はXboxにおいて何年にもわたって大きな存在であり続けるだろうと述べている(独占期間についてのコメントではない)。ゲーマーコミュニティの中には、マイクロソフトは時限独占よりも完全な独占タイトルに投資すべきだという声があがっているが、ここまで巨大で影響力のある存在になると、より長く独占的に提供したいとマイクロソフトが考えても不思議ではない。

今回の報道の真偽は不明で、事実だとしても両社間で合意に至るかどうかはまだわからない。また仮に合意したとしても、その期間が公表されるとは考えにくいため、Xbox One版『PUBG』を巡る時限独占の話題はまだしばらく続くことになりそうだ。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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