『アサシン クリード オリジンズ』古代エジプトの歴史を学ぶためのモード「Discovery Tour」が来年無料追加へ。戦闘もシナリオ進行もなし


Ubisoftは9月27日、『Assassin’s Creed Origins(アサシン クリード オリジンズ)』に収録予定の新ゲームモード「Discovery Tour by Assassin’s Creed: Ancient Egypt」を海外発表した。ゲームの発売後、2018年前半に無料アップデートとして提供する。

Discovery Tourは、『Assassin’s Creed』シリーズの主人公が各時代を体験するために使用する装置Animus(アニムス)とそのデータベースのコンセプトを利用した、本作で初めて導入されるゲームモードで、本作の中で再現された古代エジプトを“生きた博物館”に変えてしまうという。

Discovery Tourの一場面。ミイラを作るために臓器を摘出している様子を、オランダ・ライデン国立古代博物館が所蔵する実際の器具の写真とともに紹介している

Discovery Tourではプレイヤーは、アレクサンドリアからメンフィス、ナイル川デルタ、グレートサンドシー、ギザ高原、ファイユーム・オアシスといった、古代エジプトの世界が再現された中を自由に探索することができる。ゲーム本編とは異なり、戦闘することもなければ、ストーリー要素も時間的な制約も存在しない。ただし、本作のために作られたマップの中をただフリーロームするというものではなく、ピラミッドやミイラ製作、クレオパトラの生涯など、本作の舞台であるプトレマイオス朝エジプトに関する史実や学術的な情報を、歴史学者やエジプト学者によるガイドとして文字と音声で提供する。

本作のクリエイティブ・ディレクターJean Guesdon氏によると、こういった教育的なゲームモードはこれまでにも教師や学会から求められており、Ubisoftとしてもずっと実現させたかった要素だという。Discovery Tourでは、順序立てて学ぶことができるようにプレイヤーを導く機能も用意されるそうで、たとえばミイラ製作では遺体の洗浄から臓器の摘出、そして最後におこなわれる口開けの儀式までの一連の流れを追うことができる。Guesdon氏は、このDiscovery Tourによって本作はゲーマーに限らず多くの人に役立つものになるだろうとして、教育用途に使用されることに期待を語っている。

『Assassin’s Creed』シリーズでは史実とフィクションを融合させる中で、実在のロケーションを広大なオープンワールドの中に再現してきた。今回発表されたDiscovery Tourは、その世界を有効に活用する一例だといえるだろう。今回は最新作に合わせて古代エジプトをテーマにしているが、別の時代を扱った過去の作品にも展開していくことになるのか気になるところだ。『Assassin’s Creed Origins』は10月27日に、PC/PlayStation 4/Xbox One向けに発売される。