北朝鮮にてFPS『Hunting Yankee』開発中。プレイヤーは北朝鮮兵士、敵陣にてアメリカ兵を狙撃する
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北朝鮮にて一人称視点のシューティングゲームが開発されているようだ。北朝鮮事情を伝えるメディアNK NEWSがその内容を報じている。同紙によると、国営の報道機関Arirang-Meariは、『Hunting Yankee』という名のシューティングゲームが制作されていることを紹介している。Yankeeは広い意味でアメリカ人(アメリカ兵)を指す単語であるので、直訳すれば「アメリカ兵狩り」といったニュアンスの言葉になるだろう。ゲームシステムとしては、敵陣の裏に回り込み、アメリカ兵を狙撃する内容だと伝えられている。
Arirang-Meariは『Hunting Yankee』がモバイル向け・PC向けであるかは明かしておらず、「3Dのアミューズメント・エンターテイメントプログラムである」とだけ述べている。開発会社なども不明だ。ゲーム内では、さまざまなシチュエーションでの戦いが体験でき、緊張感のある戦闘が展開されるという。NK NEWSによると、『Call of Duty』や『Counter-Strike』といった西洋のタイトルを意識したビジュアルになっているとのこと。
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「北朝鮮」をテーマとしたゲームは『Home Front』や『マーセナリーズ』『ゴーストリコン2』などいくつか存在するが、北朝鮮から生まれたゲームはそう多くない。これまでは、ドライビングゲーム「Pyongyang Racer」を代表に、ブラウザゲームが基本的に開発されてきた。しかし北朝鮮では今年に入ってネイティブゲームの開発が盛んなようで、Arirang-Meariは同ジャンルでは『Confrontation war』『Guardian』『Goguryeo battlefield(高句麗の戦場)』といったタイトルが開発中であることを報じており、そのほかにもサッカーゲームやアクションゲームが制作されているという。北朝鮮の、ゲームを利用したプロパガンダもまた、次のステップに進みつつあるのかもしれない。