“手遅れ”になる前にトイレに駆け込むアクション『Gotta Go』Steamで発売。迫りくる同僚社員をあしらい救いの地を目指す

Dire Nerd Studiosは8月12日、『Gotta Go』をSteamで発売した。価格は498円。本作は弊誌でも昨年紹介した、便意をこらえてトイレを目指す会社員の、脂汗がにじむ人生を賭けた闘いをシミュレートしたゲームだ。

Dire Nerd Studiosは8月12日、『Gotta Go』をSteamで発売した。価格は498円。本作は弊誌でも昨年紹介した、便意をこらえてトイレを目指す会社員の、脂汗がにじむ人生を賭けた闘いをシミュレートしたゲームだ。

プレイヤーは、とある会社に勤める新入社員だ。大きい方の便意をもよおしている。そしてステージクリアの目標は、“手遅れ”になる前にオフィスのフロアのどこかにあるトイレに駆け込むこと。しかし、このオフィスの同僚たちはとにかくおしゃべり好きが多く、プレイヤーを見かけると近寄ってきてダラダラと長話をしてくる。しかも意地の悪いことに会話送りのキー/ボタンは押すたびにランダムに替わり、ミスすると会話がさらに長引いてしまう。プレイヤーは差し迫る“下り龍”とせめぎ合いながらも、忌まわしき同僚たちをどうあしらうかが本作のゲームプレイのポイントとなる。

難易度は3種類。特定の条件を満たしてクリアするとスキルがアンロックされ、“トッピング”してプレイできる。

ゲーム画面にはプレイヤーの状態を示す表示がいくつかあり、まず「Gastric Gauge」は、プレイヤーが同僚たちの前で“パンツを汚してしまう”までの残り時間を表している。これがゼロになる前に、なんとしてでもトイレに駆け込まなければならない。ステージによっては「Bipto-Pesmol」という薬(実在の胃腸薬Pepto-Bismolをもじっている)がデスクに置いてあるので、それを飲むと残り時間がいくらか回復する。また、“ガスを放出”してお腹の張りを緩和することでも時間を稼ぐことができる。しかし、その“残り香”を同僚に嗅がれると後述する「Behavior Meter」に影響してしまうので、やたらめったら“お鳴らす”のはマズい。

「Behavior Meter」は、プレイヤーの勤務態度に対する社内評価を表している。前述した同僚との会話は、スムーズに会話送りできたとしてもそれなりに時間がかかってしまうが、話しかけられた直後の一定時間内に指定のボタンを押すと、「そこをどいてくれ!」とか「だまれ!」あるいは「急いでんだよ!」など、鬼気迫った人間の心の叫びで会話を打ち切ることができる。しかし、こういった態度はこの会社の人事部は良しとせずBehavior Meterが減っていく。また、寄ってくる同僚を避けようとフロアを走っても減り、ゼロになると会社をクビになってしまいゲームオーバーだ。ただし、こちらも回復の手だてが用意されており、デスク上に落ちている人事部の書類「TPS Report」を拾って整理トレイまで持っていくと評価が回復する。

画面左上に表示されているのがGastric GaugeとBehavior Meter。その下には拾ったTPS Reportの枚数と、放屁可能になると光るインジケーター

ステージとなるフロアは広く、デスクの島や仕切りで回り道を強いられることも多い。また、行き交う同僚の人数も多く、観葉植物の陰に隠れてやり過ごすこともできるものの、人事部が眉をひそめる行動を取らずしてトイレまでたどり着くことはなかなか難しい。そのため、Gastric GaugeとBehavior Meterのバランスを如何に取るかが重要となる。またBehavior Meterの値は次のステージに持ち越されるため、時には同僚のくだらない長話に付き合うことも必要だ。しかし、(会話送りに集中していて)相手がなにを話しているのかまったく頭に入ってこないのは、実際に同じような状況になった際に通じるものがある。ゲームとはいえ過敏性腸症候群などで真剣に悩んでいる方にはおすすめできないが、興味がある方はチェックしてみてはいかがだろうか。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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