Activision、新生『クラッシュ・バンディクー』の大成功を受けて、過去のIPのリマスター・リメイクに本腰を入れる

Activision Blizzardは8月3日、2017年第2四半期の決算を発表した。同社は今年5月に、前年同期よりも下回る想定値を発表していたが、結果的に前年同期比4パーセント増の収益を計上している。発表の中で同社は収益に貢献したタイトルのひとつが『クラッシュ・バンディクー ブッとび3段もり!』だ。

Activision Blizzardは8月3日、2017年第2四半期の決算を発表した。同社は今年5月に、前年同期よりも下回る想定値を発表していたが、結果的に前年同期比4パーセント増の収益を計上している。発表の中で同社は収益に貢献したタイトルをいくつか挙げているが、その中のひとつ『Crash Bandicoot N. Sane Trilogy(クラッシュ・バンディクー ブッとび3段もり!)』に関連して、質疑応答の中で興味深い話をしており、海外メディアGameSpotなどが報じている。

弊誌でもお伝えしたように、同作は6月30日にPlayStation 4向けに海外発売されて以来、世界各地で爆発的な売れ行きとなっている。同社は具体的な売り上げ本数は明らかにしていないが、発売からわずか2日間だけで、全世界での6月の売り上げ1位タイトルとなったことを明らかにしている。また、アメリカやヨーロッパのPlayStation Storeでは7月のダウンロード数1位にも輝いている(6月はアメリカでは2位、ヨーロッパでは1位だった)。

*リマスターにあたって、クラッシュの妹ココが全作品でプレイアブルになった

同作が生まれた背景についてActivisionのCEO Eric Hirshberg氏は、『クラッシュ・バンディクー』のリマスターを望む熱心なユーザーがいることは承知していたが、それは本当に多くの人たちが望んでいることなのか、少数の人たちが大きな声をあげているだけなのか判断が難しかったと振り返る。しかし、実際に調査してみると予想を遥かに超える要望があったため、発売に向けて動き出したそうだ。Hirshberg氏は同作のリリースについて、コミュニティの意見に耳を傾け、そして彼らが望むコンテンツを供給するという、Activisionのコア戦略の一例を示すことができたと語る。

Hirshberg氏はさらに、Activisionは現在こういった取り組みに注目しており、現時点で発表できるタイトルはないものの、将来的にさらなるIPについて調査していくことは間違いないだろうと語る。またリマスターだけでなく、同社が保有するより古いIPを現代のプラットフォームで蘇らせることも視野に入れているとのことだ。同社は1980年代からさまざまなプラットフォームで数多くのゲームをリリースしているため、要望次第で懐かしいクラシック作品が生まれ変わって登場するかもしれない。

一方リマスター作品に目を向けると、『Call of Duty: Modern Warfare Remastered』や『StarCraft: Remastered』など、発売時期に関わらず人気の高い作品が登場している。最近では『クラッシュ・バンディクー』シリーズのそのほかの作品や、同時期に人気を得た『スパイロ・ザ・ドラゴン』シリーズなどのリマスターを望む声が高まっているが、Activisionにももちろん彼らの声は届いていることだろう。場合によっては他社IPを取得してよみがえらせるといったこともあるかもしれない。今後の同社のリマスター・リメイク戦略に注目があつまる。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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