米バンダイナムコ、パブリッシング請け負った対戦ストラテジーゲーム『Duelyst』で一部地域からのログイン制限。突如「おま国」に

対戦ストラテジーゲーム『Duelyst』にて、ゲームへとログインできない症状が一部地域のプレイヤーより報告されていることが明らかとなった。2016年4月に正式ローンチされた同作は、米国のCounterplay Gamesが開発・運営を担当しているFree-to-Playタイトル。

対戦ストラテジーゲーム『Duelyst』にて、ゲームへとログインできない症状が一部地域のプレイヤーより報告されていることが明らかとなった。2016年4月に正式ローンチされた同作は、米国のCounterplay Gamesが開発・運営を担当しているFree-to-Playタイトル。今年7月には、今後BANDAI NAMCO Entertainment America(以下、米バンダイナムコ)がパブリッシング事業を担当し、マーケティングやカスタマーサポートを請け負うことが発表されていた(参考記事)。

報告はロシアやベネズエラのユーザーから寄せられたもので、いずれも「あなたの地域・国では利用不可」であることを伝えられたという(※日本国内からは記事執筆時点ではプレイ可能)。一連のユーザーの報告を受けたCounterplay Gamesは、ほとんどのユーザーの事例はバンダイナムコアカウントをリンクする際に発生した問題だとした上で、ロシアなどの一部の国や地域では実際にプレイができない状況であることを認めた。また海外メディアRock,Paper,Shotgunの取材を受けた米バンダイナムコも、同様に米国以外の一部地域では『Duelyst』をプレイすることは今後できないと伝えている。

一部地域でいわゆる「おま国」の状況となったことについて、両社は「米国でのコンプライアンスや国際法規を守る」ため、また「さまざまな第三者のサービスプロパイダへの責務を履行する」ためだと理由を説明している。『Duelyst』がプレイできなくなる国・地域については、近くにも発表がある予定だという。

今回プレイできなくなったプレイヤーの1人は200ドルをオーブに費やしたと明らかにしている

『Duelyst』はSteam版の同時接続者数が平均300人強ほど(Steam Charts調べ)、プレイヤーベースは大きくないタイトルであり、同件はそれほど大きな騒ぎには発展していない。だが今回の問題の核心は、こういった制限が事前に一切発表されていなかった点にある。今年の7月中旬には新たなゲーム内通貨である「ダイアモンド」の導入と共に拡張アップデートが実施されており、これらを購入したプレイヤーが2~3週間後に突如プレイできない状況に陥っている可能性も十分に考えられる。

また、Counterplay Gamesや米バンダイナムコが挙げた「おま国」の理由も不鮮明で、公式フォーラムやRedditにて同件について納得しているユーザーは少ない。1人のロシア人プレイヤーは、『Hearthstone』『Gwent』『Shadowverse』などのタイトルが自分の国では問題なくプレイすることができているのにと伝え、「バンダイナムコの本当の顔がわかっただろう、嘘つきか無能か(あるいはその両方か)」と声を荒げている

Shuji Ishimoto
Shuji Ishimoto

初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。

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