オープンワールド海戦ゲーム『Skull & Bones』が「アサシン クリード」のスピンオフではなく新規タイトルになった理由とは
今年のE3に合わせて、Ubisoftはプレスカンファレンスで『Skull & Bones』を発表した(関連記事)。本作は西暦1700年前後の「海賊の黄金時代」を舞台にする、海賊が主人公のオープンワールド海戦ゲームだが、そのゲームプレイを見て『Assassin’s Creed IV: Black Flag』などの海戦パートを思い浮かべた方は多かったのではないだろうか。実際、本作の開発を担当しているUbisoft Singaporeは多くの『Assassin’s Creed(アサシン クリード)』シリーズに携わり、海戦ゲームプレイをメインで開発した実績を持つ。しかし『Skull & Bones』は、『Assassin’s Creed』の世界観とは何の関わりもない新規タイトルとして発表された。本作をUbisoftの看板シリーズのスピンオフタイトルとする判断もあり得たかと思うが、なぜそうしなかったのだろうか。
Ubisoft Singaporeは先週末にメディアをスタジオに招いて、Ubisoft CEOのYves Guillemot氏とともに本作についての合同インタビューに応じている。その中で『Skull & Bones』を新規タイトルとした判断についても語っており、海外メディアGameSpotが報じている。
そもそも本作が生まれた背景についてUbisoft Singaporeの社長Olivier de Rotalier氏は、『Assassin’s Creed IV: Black Flag』の開発を終えたあと、この海賊たちのファンタジー世界に留まり、より大きく強固なものに作り上げていきたいという欲求があったと語る。そこでプロトタイプを作ってみたところ、やはりとても面白かった。しかし、その内容は『Assassin’s Creed』シリーズが当時求めていた方向性とは大きくかけ離れていたという。
とはいえUbisoftとしては、この“海賊ファンタジー”には大きな可能性を感じたそうだ。そして、ここにマルチプレイを加えればさらに素晴らしいものになるだろうとして『Assassin’s Creed』から切り離すことにし、新規タイトルとして開発にGOサインを出したのだ。この判断についてGuillemot氏は、Ubisoft Singaporeの開発チームには制限を与えたくなかったとし、新規タイトルであればやりたいと思ったことを自由に実行できるとつけ加えている。
de Rotalier氏は、『Skull & Bones』をUbisoftの新たなブランドとして10年15年と長いスパンでサポートしていきたいと期待を語る。本作はPC/PlayStation 4/Xbox One向けに2018年秋に海外で発売予定だ(国内発売は未定)。