ローポリ物理パズルゲーム『Carried Away』早期アクセス版の発売日が10月に決定。雪山にリフトを建設し、スキー客を無事山頂まで送り届けろ
イギリス・マンチェスターに拠点を置くインディースタジオHuge Calf Studiosが開発する、物理ベース・パズルゲーム『Carried Away』早期アクセス版の発売日が2017年10月に決定した。本作は、以前弊誌でも紹介したタイトルだ。ローポリゴンのカラフルでかわいらしいグラフィックが目を引くが、そのゲームプレイは物理特性を理解しないとクリアが難しいリアルさが特徴となる。
本作のパズルは、雪山の斜面にリフト(索道)を建設し、スキーヤーやスノーボーダーなどのお客を麓から山頂まで無事に送り届けることが目的となる。具体的には、出発点と終点の間に支柱を立てて、その上に取り付けた滑車にリフトのワイヤーロープを渡していく。もっとも重要なのは、お客を乗せて運行しても倒壊しないよう、不安定な山の斜面にいかに安定した支柱を建設するかだ。
建設画面では、板材や丸太材を使って支柱を組み上げていく。こういったパーツにはコストが設定されており、プレイヤーは限られた予算内で安定したリフトを完成させなければならない。要領としては、同じく物理ベースのパズルゲームである『Poly Bridge』や『Bridge Constructor』などの橋梁建設ゲームに似ている。ただし本作では斜面をのぼるということと、支柱に加重を伝えるのは橋板ではなくワイヤーロープだという違いがある。そのワイヤーロープも物理特性を備えており張力が働くため、支柱の組み上げ方は橋梁建設ゲームとは少々勝手が異なってくるだろう。
キャンペーンモードには発売時点で50種類以上のステージが用意される予定で、なだらかな斜面から崖のような急斜面、あるいは深い谷を越えていくようなロケーションなどが登場する。ステージ内に植えられた木や看板、あるいはゲートなどにリフト客が引っ掛かると倒壊に繋がるため、一見シンプルなロケーションでも、そういった障害物をうまく避けるリフト建設が求められる。
本作にはサンドボックスモードも用意されており、プレイヤーはオリジナルのパズルステージを作ることができる。ここではパズルの舞台となる地形を自由に形作ることができ、そこに木やベンチ、人工降雪機などのアイテムを配置して山を彩っていく。雪山だけでなく夏山などに季節を変えることも可能。なお山全体の形状は自動生成で、ランダムでしか変更できない。リフトにはチェアリフトのほかに、お客を引っ張っていく滑走式リフトやゴンドラなども利用できるという。また、サンドボックスモードではリフトではなくジャンプ台を建設して、滑降するスキーヤーをゴールまでうまく導くようなステージも作成可能。ここで作成したステージはSteam Workshopを通じてほかのプレイヤーと共有できるほか、リプレイはオンラインギャラリーで共有される。
Huge Calf Studiosはゲームデザイナー1人と、ソフトウェアエンジニア2人だけの小さなインディースタジオで、本作が彼らにとって最初の作品になるという。先に述べたように、基本的な仕組みは従来のゲームに倣っているものの、リフト=ワイヤーロープという新たな物理要素を加えたことによって、このジャンルにさらなる可能性をもたらしている。『Carried Away』はPC/Mac/Linux向けに開発中で、冒頭で述べたように今年10月にSteamで早期アクセス販売を開始する予定だ。そしてプレイヤーからのフィードバックを得ながらコンテンツを追加し、2018年夏に正式リリースしたいとしている。