『Gigantic』正式リリース。巨大なガーディアン同士の戦いを支える変則ルールのF2Pヒーロー・シューター

Motigaが開発する三人称視点のヒーロー・シューター『Gigantic』が7月20日に正式リリースされた。本作は12月8日よりオープンベータが実施されていた作品であり、6月には通常の5対5マルチプレイに加えて、対AIマッチとチュートリアルが追加されている。

Motigaが開発する三人称視点のヒーロー・シューター『Gigantic』が7月20日に正式リリースされた。本作は12月8日よりオープンベータが実施されていた作品であり、6月には通常の5対5マルチプレイに加えて、対AIマッチとチュートリアルが追加されている。パブリッシングを担当するのはPerfect World Entertainment。対象プラットフォームはPCおよび海外Xbox Oneとなっており、PC版はArc/Steam/Microsoft Storeよりダウンロードが可能だ。

『Gigantic』は基本プレイ無料のタイトルであり、ヒーロー数体を無料で試すことが可能。無料プレイできるヒーローは週次で入れ替わり、練習モードにかぎり全てのヒーローにアクセスできる。ヒーローのアンロックや、スキン、経験値ブーストの購入には、無償ゲーム内通貨のクラウン、または有償ゲーム内通貨のルビーが必要となる。Steamでは8体のヒーローがアンロックされるスターター・パックが1080円、すべてのヒーロー(今後の追加ヒーロー含む)をアンロックするアルティメット・パックが3240円で販売されている。いずれも限定スキン、ブーストアイテム、ルビーなどの特典付きだ。

正式リリース時に追加された新ヒーロー「Ramsay」

本作の特徴は、巨大なガーディアン同士の戦いを中心とした独自のゲームルール、カートゥーン調の明るいビジュアル、そしてチャーミングなヒーローたちの存在にある。『Gigantic』は主にMOBA、三人称視点アクション、シューターゲームからインスピレーションを受けており、どのジャンルから来たプレイヤーでも馴染みやすいよう、幅広いプレイスタイルに対応したヒーローラインナップとなっている。それもフラスコを投げて攻撃/回復する錬金術師のおじさん、ねずみのペットを従えた剣術士、亜空間から魔物を呼び出す婆様、肉弾戦特化の格闘家ガエルといった個性豊かなヒーローばかりだ。

正式リリース時点では19体のヒーローが存在し、アタッカー、タンク、サポート、ヒーラーなどにクラス分けされている。それぞれ通常アビリティ4つと、必殺技となるフォーカス技1つを保有。各種アビリティ/フォーカスは、マッチ中にヒーローがレベルアップするごとにアップグレードできる。相手ヒーローのカウンターになるようなビルドに仕上げたり、味方とのシナジーを高めたりと、チーム構成にあわせて最適なビルドづくりを心がけよう。

女戦士Zandoraが放つオーラは周囲の味方の攻撃力や移動速度を向上させる。画像後部にいるPakkoのような、近接攻撃タイプの仲間と共に行動することでポテンシャルを発揮する
レベルアップによりアビリティをアップグレード

プレイヤーの目的は、味方チームのガーディアンを守りつつ、敵対チームのガーディアンを先に倒すこと。ただし、相手ガーディアンにはいつでも攻撃を仕掛けられるわけではない。敵チームのヒーローやクリーチャーを倒したり、マップ上のパワースポットから生成されるオーブを集めることでポイントを稼ぎ、先に100ポイントに達したチームが20秒間の攻撃チャンス(ランペイジ)を得る。両チームのポイントはランペイジ終了後にリセット。先に相手ガーディアンのライフを3回削ったチームの勝利となる。

なお両チームとも、パワースポットにクリーチャーを設置することで、オーブを自動的に回収できるようになる。クリーチャーといっても、一定範囲内の敵を探知するケルベロス、壁を建て敵チームの接近を防ぐサイクロプス、味方を回復する木の精霊ブルーマーなど、種類によって効果・性能が異なる。マッチ中は自陣のパワースポットが破壊されないよう守りつつ、中立エリア・敵陣のパワースポットを攻めるという攻防戦が忙しなく続く。

相手ガーディアンがダウンしている間だけ攻撃できる
必殺技を使うためのフォーカスポイントは、クリーチャーのアップグレードにも必要。使いどころがカギとなる

大まかなルールとしてはMOBAに似た部分もあるが、レーンやミニオンの概念はない。雛形を崩した変則ルールながら煩雑さは抑えられている。またガーディアンの体力/シールドが少ないと自動ダメージを受け始めたり、終盤戦になるとマップが縮小する「クラッシュ」フェーズに移行したりといった、マッチ展開を速める工夫がなされており、1マッチにつき20分から30分で完結するようになっている。

「ヒーロー・シューター」という大枠の中での差別化を図った『Gigantic』。馴染みやすいけれど、これまでの作品とはちょっぴり違う。そんなマルチプレイ対戦を求めている方は、ぜひ本作を試してみてほしい。

Ryuki Ishii
Ryuki Ishii

元・日本版AUTOMATON編集者、英語版AUTOMATON(AUTOMATON WEST)責任者(~2023年5月まで)

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