『スマブラ』改造ゲーム「Project M」開発者、新作『Icons: Combat Arena』を発表。『スマブラDX』に似た高速対戦
カルフォルニアに拠点を構えるスタジオWavedash Gamesは、『Icons: Combat Arena』を発表した。Steamにて基本無料タイトルとしてリリースされる予定だという。Wavedash Gamesは、『大乱闘スマッシュブラザーズ(以下、スマブラ)』シリーズを改造する非公式プロジェクト「Project M」に携わっていたスタッフを中心に構成されている。
「Project M」は『スマブラX』のディスクを挿入したWiiに改造データ入りのSDカードを挿入することでプレイできるというもの。そのプレイ手順からわかるとおり、著作権という観点では真っ黒でありながら、そのゲームスピードの速さからファンのなかでも支持されていた『スマブラDX』をベースにしているという点で、一部の層には人気があった。『スマブラ』トーナメント大会「APEX」や「CEO」などでも種目として採用されたことからも、その人気が垣間見えるだろう。同プロジェクトは2010年から開発されていたものの、2015年末に開発停止が発表される。そこから『Icons: Combat Arena』の制作が進められていたと予想される。(参考記事)
『Icons: Combat Arena』はそのルーツからもわかるとおり、『スマブラDX』を意識した対戦ゲームとなっている。ゲームプレイ映像を見る限り、敵を場外に落とすというルールは同じ。ステージの構造やキャラクターのアニメーションは“そのまま”とも表現できる。開発チームを取材したKotakuによると、同作のシールドは『スマブラ』よりも汎用性が高くかつ強力なものになっているという。また着地キャンセルといった『スマブラDX』に存在していたテクニックはそのまま継承されるわけではないようだが、さまざまなオプションが用意される予定があるとのこと。
非公式改造タイトルの開発チームがオリジナルの新作をアナウンスしたということで、その船出を祝いたいところではあるが、トレイラーのコメント欄やredditでは、アニメーションやアクションがあまりにもそのまますぎること、カートゥーン調のグラフィックも含めてキャラクターが魅力的に描かれていない点が不安視されている。とはいえ、忠実な『スマブラDX』コピーという点では、一定の層に支持されるだろう。Steamではすでに『Brawlhalla』や『Rivals of Aether』といった2Dの“スマブラクローン”対戦ゲームがリリースされているが、『Icons: Combat Arena』はより本格的な“クローン”になりそうだ。
公式サイトでは2017年秋に実施するベータテストにむけてテスターを募集しているので、興味がある方は登録してみてはいかがだろうか。