「ルフィを出して」「リトルマック」「いやダルシム」『ARMS』開発者のもとに寄せられる奇妙な参戦リクエスト

任天堂より6月16日に発売されるNintendo Switch向けタイトル『ARMS』。先週と先々週に開催されたオンラインでの無料体験会「のびーるウデだめし」も盛況に終わり、発売日が近付いてきている。そんな『ARMS』に「ほかの作品からキャラクターを参戦させてくれ」という声が寄せられている。

任天堂より6月16日に発売されるNintendo Switch(ニンテンドースイッチ)向けタイトル『ARMS』。先週と先々週に開催されたオンラインでの無料体験会「のびーるウデだめし」も盛況に終わり、発売日が近付いてきている。

『ARMS』はボクシングをベースに、さまざまな要素を混ぜた独特のシステムが好評を博しているが、キャラクター人気も勝るとも劣らない。代表的なのが「ツインテーラ」。きらびやかな銀髪を操る優雅さ、そして引き締まったお尻など、美しさと格好良さの両方を兼ね備えているとされ、熱狂的な支持を得ている。もちろん、「スプリングマン」や「リボンガール」、「ニンジャラ」、「ミェンミェン」などのキャラクターも人気があるが、「ツインテーラ」はずば抜けており、あまりの要望の多さに2週目の「のびーるウデだめし」参戦したほどだ。このように『ARMS』は発売前からキャラクター人気を獲得しており、すでにキャラゲーとしての一面も見せている。

Image Credit: 任天堂

こうしたキャラゲーとしての人気が功を奏してか、「さらにほかの作品からキャラクターを参戦させてくれ」と要望するプレイヤーが後を絶たない。もっともリクエストが多いのは「リトルマック」だ。「リトルマック」は、任天堂から1987年に発売されたファミコン版『パンチアウト!!』のキャラクターで、『大乱闘スマッシュブラザーズ』シリーズにも登場している。ボクシングをベースとした『ARMS』のゲームシステムとの相性はよく、かつIPによる障害がないことから参戦が有力視されている。

ファンのリクエストは現実味のある「リトルマック」だけに終わらない。次に要望が多いのは『ストリートファイター』シリーズの「ダルシム」だ。このインド出身の腕の伸びる僧侶について、『ARMS』の世界観に違和感なくはまると考える人は多いようで、「『ARMS』の参戦キャラクターを決めよう」といったredditのスレッドでは「ダルシム」の声が多く寄せられている。

さらに一部では『ワンピース』の「ルフィ」を推す声もある。確かに、こちらも腕が伸びるゴム人間であり、『ARMS』のキャラクターとしてそれほど違和感ない。こうした参戦を熱く望む海外メディアGame Informerが「『ワンピース』の「ルフィ」がキャラクターとして使えたりはしませんか、世界観に合うと思うのですが。」と開発スタッフに奇妙な質問を投げかけた。これに対してプロデューサーの矢吹光佑氏は冷静に返答している

[perfectpullquote align=”full” cite=”” link=”” color=”” class=”” size=””]ああ、あなたの言いたいことはわかりますよ。「ルフィ」は腕が伸びるからでしょう?考えたことはなかったですね。残念ながら、『ARMS』と「ルフィ」は違う世界に住んでいると思いますよ。なので、ゲームに出ることはないと思います。[/perfectpullquote]

この矢吹氏の返答を受けて、海外メディアMynintendonewsなどのコメント欄の議論は過熱する。「すべてライセンスのせいだ」「どう答えてほしかったんだよ、このインタビュアーは」「予約キャンセルしたわ」「承太郎が出ないと買わない」「ランキーコングでいいじゃん」など、落胆と期待、そして大喜利によってコメント欄埋め尽くされている。

寄せられる要望がどれほど本気かはわからないが、このような盛り上がりは『大乱闘スマッシュブラザーズ』にも似たものがあるといえるだろう。自分の参戦してほしいキャラクターをあげて、他者と意見交換する。こうしたやりとりによってコミュニティがさらに盛り上がっていく。コミュニティの熱を発売前から生まれているのは、期待の大きさにほかならない。

一方で、こうした人気を維持できるかは、製品版のクオリティ次第だ。すでに「のびーるウデだめし」でゲームバランスなどが一定評価されているが、格闘ゲームは複雑なジャンルであり、発売後も多くの課題が立ちはだかるだろう。しかし、もしも『ARMS』がこの熱量を維持できるならば、「ルフィ」は難しくとも、「ダルシム」と「ツインテーラ」の戦う姿が見られるかもしれない。

Ayuo Kawase
Ayuo Kawase

国内外全般ニュースを担当。コミュニティが好きです。コミュニティが生み出す文化はもっと好きです。AUTOMATON編集長(Editor-in-chief)

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