『Paladins』の累計プレイヤー数が1100万人を突破、あらぬクローン疑惑を乗り越えて人気上昇中


Hi-Rez Studiosは、基本プレイ無料のチーム対戦型FPS『Paladins: Champions of the Realm』の累計プレイヤー数が、昨年9月のPC向け早期アクセス開始以降、1100万人を超えていることを明らかにした。同作は今月3日にPlayStation 4およびXbox One向けにもオープンベータテストを開始したばかり。過去2週間でコンソール版のプレイヤー人口はすでに200万人を突破している。8か月前に取り沙汰されたあらぬクローン疑惑を乗り越えて、いまや人気は留まるところを知らない。

 

正当なユーザー評価は嘘をつかない

『Paladins: Champions of the Realm』(以下、Paladins)は、5人ずつのチームに分かれて計10人でオンライン対戦が楽しめる一人称視点のMOBA系アクション・シューティング。世界の神々がテーマのチーム対戦型FPS『Smite』を手掛けたHi-Rez Studiosから、2015年8月にPC向けに発表された。多種多様な武器や装備、特殊能力を操る“チャンピオン”と、カードデッキによるパラメータのカスタマイズが特徴で、キャラクターによって得意分野や役割分担も大きく異なる。昨年9月にオープンベータテストを開始。Steamでも同日に早期アクセスとしてリリースされた。

先日、Hi-Rez Studiosの最高執行責任者Todd Harris氏は、フォーラムサイトRedditにて早期アクセスを開始してから8か月の運営状況を報告した。それによると『Paladins』は、2016年にSteamでリリースされた新作ゲームの中でもっとも長時間遊ばれたタイトルだったという。また、5月3日から開始したPlayStation 4とXbox One向けのオープンベータテストは、過去2週間で200万アクセスを突破。これまでのPC版プレイヤー数と合わせて、累計1100万人に到達するなど、その人気は留まるところを知らない。

この成功を受けて、Hi-Rez Studiosは運営チームの規模をさらに拡大している。2017年に入ってからは2週間ごとのアップデートを実施しており、6人の新チャンピオンと2つの新マップの追加、PvEやサバイバルといった実験段階のゲームモードの導入、ゲーム内におけるボイスチャットといったコミュニティがリクエストした機能の実装など、さらなるコンテンツの拡大を続けている。

今後の予定については、8月ごろを目安にチャンピオンの合計数が30人に到達するまでは、3回のアップデートに1人の頻度で新キャラクターを登場させるとのこと。その後は年末まで毎月1体のペースでチャンピオンを追加していく。ほかにも、ランクマッチの状況改善や新たな対戦モードの追加など、数か月で大幅なアップデートを予定しているようだ。くわえて、Harris氏は将来的に『Paladins』をe-Sportsシーンへ本格的に参入させることにも言及。7月にスペインのバレンシアで開催される祭典「DreamHack Valencia 2017」を機に、ライブ配信にて詳細を発表する予定だという。

ゲームの構想は『Overwatch』のはるか以前に存在

いまや破竹の勢いで成長を遂げる『Paladins』だが、8か月前にPC版の早期アクセスをスタートした際には、一足先にサービスを開始していたBlizzard Entertainmentの『Overwatch』とゲームデザインが酷似しているという理由であらぬ“パクリ疑惑”をかけられるなど、開発の経緯を知らない一部のユーザーや騒動に便乗しただけの心ないバイラルメディアによって不名誉なレッテルを貼られてしまった過去を持つ(参考記事)。しかし、そんな中でも実際にプレイしたユーザーレビューは嘘をつかない。本作にしかない魅力を正当に評価したユーザーたちによって、やがて悪印象は払拭された。現在はまだ早期アクセス段階の同作が、正式ローンチへ向けて今後さらなる進化を遂げていくことに期待したい。