『Dishonerd』シリーズで知られるArkane Studiosの最新作『Prey』がPC/PS4/Xbox Oneにて2017年5月5日にリリース予定だ。『Prey』では先日、PS4/Xbox One向けに体験版がリリースされたが、なぜかPC向けには配信されていなかった(関連記事)。この件に関しArkaneのRaphael Colantonio氏が、AusGamersに対してその理由を語っている。
共同クリエイティブディレクターであるColantonio氏は、PC版『Prey』の体験版がリリースされなかった理由について、コンソールとPC両方でデモを展開するようなリソース(時間、資金、人など)がなかったと説明。またPCにはSteamがあり、Steamプレイヤーは返金システムを利用すれば2時間プレイができるため、それがすでにデモのようなものになっていると続けている。
この発言に対しては批判的な意見も寄せられており、ニュースサイト「Blue’s News」や「PC Gamer」のコメント欄では、Steam返金システムは無料体験版と同様に使えるものではないという発言もみられる。確かにSteam返金システムは、購入してから2週間以内(さらにプレイ時間が2時間未満)の場合に、いかなる理由でも返金に対応するというシステムだ。ただしこれは、ゲームが起動しなかった、ゲーム内容が紹介と異なっているなどの問題に対処するためのシステムで、ゲームを無料で試すためのものではないことは、公式サイトのポリシーでも記されている。
[perfectpullquote align=”full” cite=”Steam返金より” link=”http://store.steampowered.com/steam_refunds/?l=japanese” color=”” class=”” size=””]濫用
返金は、Steamでのご購入からリスクを取り除く為に設計されており、ゲームを無料で試すためのシステムではありません。返金システムを濫用していると弊社が判断した場合、 返金リクエストにお応えできない場合があります。セール前に購入された製品を返金し、直後にセール価格で再度購入することを濫用とはみなしません。[/perfectpullquote]
なおArkane Studiosにおいては、2016年11月にリリースした『Dishonored 2』にて、PC版の最適化不足が指摘される問題が発生していた。それ故に今回、PC版『Prey』の体験版がリリースされなかった件は、その問題の再来を予感させるところが多少あったのだが、現在はSteam返金システムに関する誤った認識の発言が大きく取り沙汰されている状況となっている。Colantonio氏はAusGamersに対し、『Prey』はPC移植ではなくPCゲームだとコメントし、PC版のクオリティが『Dishonerd 2』のような事態にはならず確保されていることを強調している。