日本アイドル界をシビアに描く管理シミュレーション『Idol Manager』システムに焦点を当てた新トレイラーが公開

 

ロシアに拠点を置くインディースタジオGlitch Pitchは、『Idol Manager』の新たなトレイラーを公開した。『Idol Manager』は日本のアイドル界を舞台とした「アイドル管理シミュレーション」だ。本作は、アイドルと信頼関係を築き高みを目指す“二人三脚シンデレラストーリー型”の作品とは異なり、利益を得るためにアイドルを徹底して管理するというのがコンセプトとなる。いじめや嫉妬、スキャンダルといった負の要素が色濃く描かれるのも本作の特色だろう。(紹介記事

これまでの映像はティザームービー寄りものが多かったが、今回公開された映像はゲームプレイにより焦点を当てている。特に注目したいのが、ドラッグ&ドロップでオフィス内の各部屋にアイドルを割り当て、彼女たちのレコーディングやレッスンなどを管理するシステムだろう。これまで公開された映像やスクリーンショットでは、ひとつひとつのアクティビティの進行を細かく進めるアドベンチャーゲーム寄りのゲームデザインであるように見えたが、複数のアイドルの活動が自動的に展開される“シム”寄りのデザインとなっているようだ。ピクセルアートで描かれるアイドルが細かく動くアニメーションもかわいらしく、ゲームとしての基本的なシステムはすでにできあがっている印象だ。

また映像の冒頭から「愛され、受け入れられるために、他の誰かになりきる」「(アイドルたちを)守るか、搾取するか」といった重いメッセージが表示されるなど、アイドル界をシビアに描くという極太のコンセプトは健在だ。一瞬映るイベントシーンでは、事務所のドアに「キシモリ・チハナ(アイドル名)は娼婦だ」という嫌がらせの落書きがあり、それにどう対処するかに迫られている。この事件に対し「内密に処理する」「公に事実を公開し、ブログでチハナを守る」「週刊誌に垂れ込む」といった選択肢が用意されていることも確認できる。

昨年公開されて以来、続報などがあまりなかった『Idol Manager』であるが、かわいらしい絵柄とダークなコンセプトはそのままに、ゲームとしての完成度が着実に高められている印象を受ける。ゲームの完成、そして日本語でのリリースが待ち遠しい限りだ。