わずか16日で100万本を売り上げた『PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS』最新アップデートでチート対策に着手
話題沸騰中のバトルロワイアルゲーム『PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS』(以下、PUBG)のウィークリー・アップデートが4月13日に適用された。今回の更新はチート対策を強調した内容となっており、設定ファイル(ini)を利用したハックを防止する手立てが加えられている。今後は設定ファイルから植生密度を低くすること、またFOV(視野)を調整することはできなくなる。
人気作品の宿命というべきか、本作でも既にチートツールが出回っている。開発を担当している「Bluehole」が「これは簡単なタスクではない。チート防止への取り組みは終わりなき戦いだ」と述べているように、今回の修正はあくまで健全な競技環境を整えるための第一歩に過ぎない。早期アクセス中には、今後も継続的なチート対策が講じられていく。フォーラム上でもチート行為を推奨するようなスレッドやコメントは削除し、チート行為の蔓延を防止するとのことだ。
また時折発生する大幅なラグやゴムバンド現象に関しては問題を特定しており、4月5日のアップデート以降、ゲームエンジン側のコード修正を含め対応が進められている。
本作は早期アクセス販売開始からわずか16日で100万本セールスを達成し、ゲームの同時接続者数も実況配信の視聴者数もうなぎ昇りの状態である。これにはバトルロワイアルゲームの第一人者であるPlayerUnknownことBrendan Greene氏のネームバリュー、同ジャンルの『H1Z1: King of the Kill』よりもタクティカル寄りに作り込まれたゲーム性、デベロッパー「Bluehole」によるオープンな情報開示が強く影響しているだろう。
『H1Z1: King of the Kill』でも同じことが言えるが、バトルロワイアル形式のゲームが実況配信に適したジャンルであることも急激なセールス増に関与していると考えられる。ルールが「最後の1人になるまで生き残ればよい」と明快であるため新規視聴者でも入り込みやすく、そのうえ1マッチ最大30分前後という手頃な長さで区切りがつく。1度でも死ねば終了というシビアさが、プレイする者だけでなく見るものにも緊張感とスリルを与える。バトルロワイアル系の作品はこうしたゲーム配信文化との親和性の高さを武器としており、本作でも実況者たちの動画を公式サイトで積極的に取り上げることでゲーム購入へのインセンティブとして機能させている。
もちろん「Bluehole」は実況配信による宣伝効果に頼っているばかりではない。自身のアップデート・スケジュールをわかりやすく提示することでコミュニティの理解を得ようと努めている。本作では、サーバーのパフォーマンス向上を図るデイリー・アップデート、バグ修正およびクライアント側のパフォーマンス改善を中心としたウィークリー・アップデート、そして新規コンテンツの追加とゲームバランスの調整を図るマンスリー・アップデートという3種類に分けて更新作業が進めらることが明らかになっており、今のところスケジュールを外していない。早期アクセス開始後初のマンスリー・アップデートは、予定通りにいけば4月末に配信されるため、次はそちらの更新内容を待ちたい。