実績数1043個の物理パズルゲーム『Zup! Zero』が4月6日にリリースされた。対象プラットフォームはPC(Steam)。販売価格は98円で、4月14日までのプロモーション期間中は15%オフの83円で購入できる。
『Zup!』といえば、その圧倒的な実績数で注目を浴びてきた作品だ。シリーズの途中で実績数の増減と新しいギミックの導入を経て、5作目にして「Zero」のナンバリングをつけて帰ってきた。それは決して意表を突くためだけではなく、心機一転し、パズルゲームとして新境地へと向かう心意気を表しているように思える。
パズルのルールはこれまで通り「青玉」をゴール地点の「緑タイル」に着地させること。目標を達成するため、マウスでクリックすると爆発する「赤ブロック」、爆風により飛ばせる「黄色ブロック」、クリックすると消える「白ブロック」、一定のルートを移動する「緑ブロック」などを上手く活用していく。
過去作では中盤レベルから新しいギミックを導入するのがセオリーであったが、今回は最初のステージから惜しむことなく新要素を投入している。まず「赤ブロック」「黄色ブロック」ならぬ「赤玉」「黄色玉」を追加することで、「転がす」「弾く」という動作が増えた。続いて固定ブロックの一部が円形のオブジェクトに変わっており、パチンコ台の釘のような役割を果たしている。そのほか「黄色ブロック」をぶつけることで作動するスイッチ、Valve社の某パズルゲームを想起させるギミックなど、これまで以上にサプライズが多く、マンネリ化を打破しようとする気概を感じられる。
ただし全体的な難易度は落ちており、後半になっても応用力が求められるレベルは少ない。新要素の登場も中盤で途絶えるため、息切れしている印象は否めない。パズルゲームとして新しい一歩を踏み出せてはいるが、惜しい点が目立つ作品でもあるのだ。