『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』「短さ」を競うスピードクリアだけでなく「長さ」を使った遊びも人気

『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』では「スピードクリア」が大きな注目を浴びている。『ブレス オブ ザ ワイルド』は開始直後からラストダンジョンに行くことができるので、クリアの「最短記録」をめぐる戦いが熾烈におこなわれている。最短にこだわるプレイヤーが多い一方、「長さ」を題材にした遊びを楽しんでいる人々もいる。

『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド(以下、ブレス オブ ザ ワイルド)』では「スピードクリア」が大きな注目を集めている。『ブレス オブ ザ ワイルド』は開始直後からラストダンジョンに行くことができるので、クリアの「最短記録」をめぐる戦いが熾烈におこなわれている。最短にこだわるプレイヤーが多い一方で、「長さ」を題材にした遊びを楽しんでいる人々もいる。その代表が「鳥人間チャレンジ」だ。

とにかく長く空を飛べ

鳥人間チャレンジとは、とある地域に存在するシーカータワーの上にいる人物に話しかけることで挑戦できるクエストだ。塔の上から飛びおり、パラセールを広げてどこまで遠くへいけるかを試す。先駆けとなったのは「ゆきのさん」だ。ゆきのさんの挑戦は、北西の塔からフィールドの最南東にある「サイハテノ島」へと飛ぶというもの。

まずは、薪で火を起こして上昇してから南東を目指す。高度が下がっていき地面が迫り、挑戦が終わると思いきや、取り出したのは弓。バクダン矢を草むらに撃つことで気流を発生させ、高度をあげていく。草むらが燃えると気流が発生するメカニズムを利用した頭脳的な作戦といえるだろう。パラセールを使い続けるには大量のスタミナが必要なので、スタミナを回復するアイテムを大量に用意する必要がある。

バクダン矢と火を封じる雨を気にしながらゆきのさんは飛行を続け、ついにサイハテノ島へと到達した。アイディアだけでなく、周到な準備と、忍耐力を要する挑戦を完遂したのは見事だ。鳥人間チャレンジはさらなる記録が続々と生まれているので、現在ゆきのさんは最長記録保持者ではないものの、先駆者として拍手を送りたい。ゆきのさんのチャンネルでは鳥人間チャレンジの検証などを投稿しているので、実践してみたい方はそちらも視聴してほしい。

とにかく長く坂道を転がれ

YouTubeユーザーHelixSnake氏の生み出した(おそらくであろう)最長記録は事故によって偶然生まれた。氏はデスマウンテンにて、燃えた盾を使ったサーフィンを試みようとしたところ、耐久度の限界により盾が壊れ、リンクは宙へと放り投げられた。ここまではよくある話なのだが、ここからが本番だ。デスマウンテンには急かつ長い斜面が存在している。不運にも、急斜面に着陸した氏のリンクはものすごい勢いで坂を転がっていく。ハートが尽きたと思った瞬間、何度も妖精が現れて施しをリンクに与えるのも映像の見どころもとい笑いどころだろう。最終的には約30秒間転がり続け、入水してゲームオーバーを迎える大冒険となっている。潤沢にアイテムを用意し、さらに傾斜の長い地形を選べば、さらに長時間転がり続けることも可能であるが、偶然の転がりでHelixSnake氏の記録を抜くものはそういないだろう。

そしてまだチャレンジとしてはそこまで熟してはいないが、競技としてもっともスタイリッシュなのが「盾サーフィン」による遊びだ。もっとも参考になるのはmariotaz氏の投稿した動画だろう。氏は雨の日を選び、アッカレ地方の丘の上から盾サーフィンによって坂をスピーディにくだっていく。トリックを決めているなどパフォーマンスに寄せている印象であるが、1分半以上盾サーフィンを続ける様子は楽しげであり、つい自分もやりたくなる魅力がある。

おそらく、世界のあらゆる場所で『ブレス オブ ザ ワイルド』にはさまざまな遊び発案されているのだろう。こうした遊びを“共有する遊び”も楽しみ方のひとつだろう。ひとりで遊ぶだけでも楽しさがあふれるタイトルであり、完成されたタイトルであるが、友人と遊ぶといった方向にもポテンシャルを感じさせる。とりあえず今はダウンロードコンテンツの配信を待ちつつ、新たな遊びを編み出すとしよう。

Ayuo Kawase
Ayuo Kawase

国内外全般ニュースを担当。コミュニティが好きです。コミュニティが生み出す文化はもっと好きです。AUTOMATON編集長(Editor-in-chief)

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