Wizards of the Coast社は、TRPG「ダンジョンズ&ドラゴンズ」の第5版を日本語ローカライズすると発表した。TRPGのみならずRPGの原点ともいえる「ダンジョンズ&ドラゴンズ」、その最新作である第5版は2014年に発売されたが、現在まで日本語化されたていたのはホビージャパン公式サイトに掲載されていた無料のベーシックルールのみとなっていた。
ローカライズを担当するのは1998年に設立された「Gale Force Nine」という名の企業。米国と欧州、オーストラリアに拠点を構える同社は、ミュニチュアゲームやロールプレイングゲーム用のアクセサリを開発している。同社は日本語のみならず全体の翻訳を各地のパートナーとともに進める予定で、第1弾となる日本語・フランス語・ドイツ語・イタリア語・スペイン語・ポーランド語・ポルトガル語のバージョンは3か月後以降、今夏にリリース予定とされている。
なお「Gale Force Nine」の公式サイトでは各地のパートナーが記載されているが、現時点で日本の企業は記されていない。
国内では「ダンジョンズ&ドラゴンズ」の第3版と第3.5版、第4版の翻訳をホビージャパンが担当してきたが、最新となる第5版では翻訳版のライセンスをWizards of the Coastが英語圏以外の地域では発行しなかったため、現在まで基本的には英語以外ではプレイできなかったという経緯がある(参考リンク: 『D&D NEXT』に関する重要なお知らせ)。
この点に関してWizards of the Coastは今回の発表で、プレイテストを実施するといった第5版での異なるアプローチは翻訳にも及んでおり、単純に翻訳をするのみならず、品質の維持やコミュニティのサポートなどが存在することも確認したかったという意図を伝えている。「Gale Force Nine」が選ばれた理由としては、翻訳パートナーを一元化することで全言語にて統一したロールアウトができる点、また英国に専任のチームがあり翻訳チームや欧州の印刷企業と密接に提携できる点があるそうだ。