「Causal Bit Games」は、2Dアクションゲーム『Battle of Madelyn』のKickstarterキャンペーンを進行中だ。開始から1週間を経て12万4791カナダドルを1976人の支援者から獲得しており、すでに初期ゴールの6万カナダドルを突破している。あわせて体験版がSteamおよびIndie DBを通じて配信されている。
「Causal Bit Games」が2015年に発表した同作は、開発者であるChristopher Obritsch氏の娘であるMadelynちゃんの「『魔界村』の世界に入って一角獣を倒す」という夢を叶えるため開発が進められているタイトルだ。Madelynちゃんは一角獣を倒すのを何度も見せてとせがむほど『魔界村』が好きな女の子。ある日、彼女が「騎士になれるのは男の子だけ」と言ったところ、父親は「じゃあ答えはピンクだ!」と一念発起、愛する娘の夢を叶えるため娘の誕生日に『Battle of Madelyn』を正式発表した。
注目を浴びてきた開発の経緯はさておき、肝心のゲーム内容はというと、基本的には“誰もが楽しめるようになった『魔界村』クローン”と考えて間違いないだろう。基本的なアクション要素としてはダブルジャンプが搭載されており『超魔界村』チックだが、『大魔界村』のように武器を上下に撃つことも可能だ。主人公のMadelynのアーマーが壊れた状態(パンツ一丁ではなくネグリジェ)でダメージを受けると死亡するというルールもお馴染みである。
ただし『Battle of Madelyn』では、犬の幽霊「Fritzy」という自機に追従するキャラクターが存在しており、これが爽快なアクションと難易度の軟化をうながしている。「Fritzy」は倒した敵から「オーブ」を集め、そのオーブを消費して追加の攻撃を放ったり、主人公のMadelynが死亡した際にその場で蘇らせることができる。まだ序盤のみがプレイできる体験版の範囲内ではあるが、オーブは雑魚敵が大量にドロップするため、すぐにその場で生き返ることができるし、ボスを含めた敵の習性やステージ構成もそこまでいじわるではない。相当アクションが苦手でない限りはクリアに困ることはないだろう。
というわけで、現時点で『Battle of Madelyn』は死亡時のリスタートなどを取っ払い戦闘も派手にした『魔界村』という印象が強い。とはいえ上下左右から湧いてくる敵を倒す感触や、(簡単に復活できるとはいえ)2度ダメージを受けると死亡してしまうシビアさなど、『魔界村』のエッセンスもしっかり残している。全体的な難易度は低く、しかしオリジナルのらしさもある程度は失っていない、まさに小さなMadelynちゃんでもプレイできる『魔界村』という意図が汲み取れる。
このほか本作は『モンスターワールドII ドラゴンの罠』からもインスピレーションを受けており、ゲーム内には2Dアクションだけでなく街の住民を介したアドベンチャー要素や、犬の霊のスキルを使って解くパズル要素も収録されている。ゲームボリュームとしては、各面に最大で5ステージを盛り込む10面構成。街での会話などを取っ払った「アーケードモード」や、ボスとの連戦が楽しめる「ボスラッシュモード」なども搭載予定となっている。
『Battle of Madelyn』の対象プラットフォームはPC/PS4/Xbox One/Wii U/Nintendo Switch、Kickstarterで15万ドルのストレッチゴールを突破した場合にはPS Vita向けにも発売される。また国内では、フライハイワークスから日本語版が登場する予定だ(関連記事)。