孤児として育った姉と弟の愛情と苦悩を描くナラティブADV『Blackwood Crossing』4月上旬発売決定


幼くして両親を亡くし、孤児として育った兄弟の愛情と苦悩を描く一人称視点ナラティブ・アドベンチャー『Blackwood Crossing』の発売日が発表された。海外PlayStation 4向けには4月4日、Xbox OneおよびPC(Steam)向けには4月5日にリリースされる。開発を担当するのは、英国のインディーデベロッパーであるPaperSeven Studio。下記は彼らが昨年11月に公開したコメンタリー付きのゲームプレイ動画である。

時代設定は90年代半ば。物語は14歳の姉スカーレットと、10歳の弟フィンを中心に展開される。2人は幼少期に両親を亡くして以来、祖父母のもとで育てられた。プレイヤーはスカーレットの視点でプレイし、フィンに導かれながら夢の中のような世界へと迷い込む。スカーレットが目覚めた列車内には動物のマスクをかぶった亡霊あるいは夢の産物が同乗している。動画内の兄弟の会話シーンから、いずれもフィンの記憶と関わりのある人物のようだ。

かつては親しい仲であった2人だが、スカーレットは幼少期から青年期へと移行しつつあり、歳の離れたフィンとの心の距離は離れつつある。距離が離れゆく中での列車旅。そこは幼いころに経験した喪失や、定まらない「自分の居場所」などフィンが抱える苦悩が体現化した世界なのだろうか。状況を飲み込めないスカーレットを先へ先へと誘導するフィン。各車両はそれぞれの思い出の場所へと姿を変える。プレイヤーはいくつかのパズルを解きながら、2人の内面と記憶の断片を覗き込んでいく。

両親が亡くなったころ、フィンはまだ3歳であった。おぼろげな記憶しか残っていない。フィンにとってスカーレットは頼りになる姉であると同時に、消えつつある両親の記憶をつなぎとめる存在である。そんなスカーレットが離れていくことでフィンにどのような影響を及ぼすのか、彼の喪失感はどこにぶつけられるのか。不思議な列車旅の先では、その答えが待っているのだろう。