『Overwatch』新ヒーロー「Orisa」は当分PTRにて運用を予定、慎重に調整したのち今月末の配信へ


Blizzard Entertainmentは7日、チーム対戦型FPS『Overwatch』(オーバーウォッチ)の新キャラクター「Orisa」の正式リリースをしばらく見送ることを明らかにした。新たなタンクヒーローの「Orisa」は、今月はじめの発表と同時にパブリックテスト環境(以下、PTR=Public Test Region)にて実装された直後から強力過ぎると話題になり、最新のPTRアップデートで若干の調整が施された。しばらくテスト運用でさらなるフィードバックを集めた後に、今月末の正式ローンチを予定している。

 

登場直後から強力過ぎると話題に

『Overwatch』は、おもに6人ずつのチームに分かれて計12人でオンライン対戦が楽しめる一人称視点のMOBA系アクション・シューティング。Blizzard EntertainmentがWindows/PlayStation 4/Xbox One向けにリリースした十数年ぶりの完全新規タイトルである。多種多様な武器や装備、特殊能力を操るヒーローが特徴で、キャラクターによって得意分野や役割分担が大きく異なる。今月2日、「ラインハルト」に匹敵する新たなメインタンクとして、以前からフォーラムサイトを中心に噂されていた女性型の四脚ロボット「Orisa」が正式に発表された。バリアで味方を守りながらキャノンで戦う壁役であると同時に、グラビトンチャージで敵の動きを封じ込めるクラウドコントロールにも長けている。

今回の決定についてゲームディレクターのJeff Kaplan氏は、現状における「Orisa」の性能がゲームバランスに与える影響を危惧する声が多数寄せられていることから、通常のPTR期間よりも長めにテスト運用したいと、公式フォーラムにて説明している。「Orisa」は発表直後から強力過ぎる性能が話題になり、昨日配信された最新のPTRアップデートにてプライマリウェポン「Fusion Driver」の装弾数が200発から150発に変更されたほか、視線上にいるすべての味方を対象に攻撃力を一時的に増幅するアルティメットアビリティ「Supercharger」の使用コストも15パーセント増やされるなど、さっそくバランス調整が施された。正式実装は今月末を予定。今後、さらなる修正の可能性も考えられる。

ちなみにPTRの最新パッチでは、おもにサポートヒーローの「アナ」が大幅に弱体化されている。「バイオティック・ライフル」のダメージ値が80から60に減少すると同時に、「バイオティック・グレネード」インパクト時の威力がダメージ・回復ともに半減した。ほかのキャラクターについては、「ソンブラ」が「光学迷彩」を使用する際の台詞やサウンド効果のおよぶ距離を15メートルへ短縮、「トランズロケーター」のクールダウン時間を6秒から4秒へ変更された。また、「ウィンストン」の「バリア・プロジェクター」は効果が終了した時ではなく、バリアを展開した直後からクールダウンがスタートする仕様になった。「ゼニヤッタ」は「破壊のオーブ」のオルタナティブショットにおけるリカバリー時間が1秒から0.6秒に短縮されたほか、「不和のオーブ」がバリアを貫通して命中する仕様に変更された。「ジャンクラット」は「トータル・メイヘム」から自身に対するダメージ判定がなくなった。