監獄島を舞台にしたオープンワールド・サバイバル『SCUM』の最新デモ映像が公開された。映像内では本作のコンバットシステム、そして野生動物との遭遇について説明がなされている。
本作は2016年8月に発表された作品であり、『Serious Sam』シリーズのCroteamがプロデュースを、『Gas Guzzlers Extreme』のGamespiresが開発を担当している。またパブリッシャーにはDevolver Digitalがついている。
『SCUM』が描く世界では民間企業が政府を完全に牛耳っており、警察・軍事部隊を動員した抑圧的な政策が進んでいる。反体制運動が巻き起こるが、声を高くした者から順に政府の矯正施設へと送り込まれる。こうした事情もあり刑務所に送り込まれる犯罪者の数が増え、政府側は彼らの扱いに困り果てていた。
そこで政府は死刑囚同士を戦わせるリアリティショー「SCUM」を企画。「SCUM」シーズン1は最高視聴率70%越えの人気番組となり、すぐさまシリーズ化が決定する。本作では「SCUM」のシーズン2として、フランス領ギアナ・カイエンヌにある監獄島でのサバイバル劇が描かれる。
プレイヤーが操作するのは、監獄島に送り込まれた死刑囚のひとり。戦う相手は他の死刑囚(プレイヤー)だけではない。バイオ・エンジニアリングにより凶暴化した動物や、ゾンビ化した島の住民たちが死刑囚たちの命を脅かす。また視聴者参加型イベントとして、当選に当たった視聴者が重武装の上で島に送り込まれ、賞金のついた囚人たちの首を狩りにやってくる。シリーズ化によるマンネリを防ぐため、番組制作側が特殊部隊を送り込むことも。島の天候は制作側がコントロールしており、森林火災、地震、津波といった過酷な自然災害にも対処せねばならない。
生き残るためにも番組側が島に配置した物資を集め、ときには他の囚人と協力し、ときには敵対しながら人工的なサバイバル生活を送っていく。ただ生き残るだけではなく、スポンサー、プロデューサー、視聴者の好感を得られるよう配慮しながら進めることもゲームを円滑に進める上でカギになるという。
本作は充実したキャラクター・カスタマイズ機能を売りとしており、顔、体型、肌色などを選択できる。またキャラクター作成後の食生活と運動により、「力」「体力」「器用さ」といったステータスが変動する。「賢さ」のステータスは基本的に固定であるが、頭を撃たれると下がることもあるという。戦闘中の動きは各種ステータスに左右されるほか、プレイヤーの持ち物や衣類ですら戦闘中の動きに影響をおよぼす。
今回のデモ映像では、既存のオープンワールド・サバイバルゲームが用意する戦闘システムと如何に差別化を図っているかが説明されている。サバイバルゲームの近接戦はパンチを繰り出すだけのシンプルなつくりが多く、コンバットそのものを楽しむようにはできていない。対する本作ではカメラをキャラクターの背後に固定するのではなく、フリーカメラによりアングルを調整できる。もちろん3人称視点/1人称視点の切り替えも可能。そしてボクサーのように軽やかなステップ、ブロック、カウンター、ドッジ、パンチとキックのコンビネーションなどダイナミックな戦闘システムが用意されている。
デモ映像を見る限り、サバイバル生活を楽しむことはもちろんのこと、戦闘に比重を置いたサバイバルゲームになりそうだ。『SCUM』の対象プラットフォームはPC。2017年内にクローズド・ベータおよび早期アクセス販売を予定しており、Steamではすでにストアページが用意されている。