Immersive VR Educationは2月1日、『Titanic VR』の開発資金を募るKickstarterキャンペーンを開始した。本作は1912年に北大西洋上で氷山に接触して沈没した豪華客船「タイタニック(RMS Titanic)」について学び、体験することができるVRゲームだ。
本作が開発資金を獲得できた場合、まず3つのゲームモードがリリースされる。「STORYモード」では、カナダ・ノバスコシア州立大学で海洋考古学を教えるEthan Lynch准教授とその教え子が登場する(大学名、人物名ともに架空の設定)。彼らは謎の投資家から資金を得て、北大西洋の海底に眠るタイタニックの調査に向かう。プレイヤーは彼らの無人潜水機での調査を通じて、タイタニックが沈没した謎を知る。調査の中でミッションをクリアすると無人潜水機がアップグレードされ、さらに多くの情報を得ることができるようになる。
「SANDBOXモード」では、沈没したタイタニックを無人潜水機で自由に探索することができる。船の外観だけではなく、客室や船内設備も再現されるという。無人潜水機はVR用モーションコントローラーもしくは通常のゲームパッドで操作ができ、ロボットアームで遺品などを拾い上げることも可能。そして「TOURモード」はプレイヤーの操作を必要としないいわばタイタニック観覧ツアーで、ゲームに馴染みのないユーザーでも楽しむことができるモードだ。
これらに続いてリリースされるのは、沈没しゆくタイタニックの船内の様子を乗客の目線で体験するゲームモードだ。生存者の証言や綿密な調査に基づいて、当時実際に起こった出来事を忠実に再現するという。
本Kickstarterキャンペーンの初期ゴールは5万ポンド(約710万円)に設定されている。そして出資金が8万ポンド(約1140万円)に達した場合は、ストレッチゴールとしてマルチプレイモードを実装する。これは沈没したタイタニックを舞台に宝探し競争をするゲームモードになるという。そして15万ポンド(約2130万円)に達した場合は、上述した沈没中の船内をリアルタイムで体験することができるモードが実装される。初期ゴールで実装されるのはイベント単位での再現だが、こちらでは沈没の一部始終を2時間40分にわたってシミュレートするという。
『Titanic VR』はHTC Vive/Oculus Rift/PlayStation VR向けに開発される。そのほかのVRヘッドセットについても可能な限り対応する予定だそうだ。なお、本作はVR専用ゲームではなく、PC版・PlayStation 4版ともに通常のモニターとコントローラー/キーボード&マウスでもプレイ可能。本Kickstarterキャンペーンで20ポンド(約2840円)以上出資すると、初期ゴールを達成した場合に本作を入手することができる。発売時期は2017年11月を予定している。
ちなみに開発元のImmersive VR Educationは、人類が初めて月面に降り立ったアポロ11号計画を体験することができる『Apollo 11 VR』の開発でもKickstarterを利用しており、見事資金調達に成功してすでにSteamで販売中だ。