先週、EAのコミュニティマネージャーDaniel Lingen氏がTwitter上で「#Skate4」とつぶやき、スケボーゲーム『Skate』シリーズ新作を期待するファンは沸き立っている(関連記事)。昨年にはプロスケーターSteve Berra氏がEAに新作を求める運動を起こしたこともあったように、本格的なスケボーゲームを望む声は根強い(関連記事)。
では、もう一つの有名スケボーゲームである『Tony Hawk』シリーズについてはどのような状況なのだろうか。今月13日にJenkem Magazineが同シリーズの開発陣へのインタビューをおこなっており、プロスケーターのTony Hawk氏も自身の名を冠したゲームが生まれた背景などについて語っている。そしてその中で、現在新たなゲームについて取り組んでいることを明かしている。Hawk氏はまだ正式に契約を結んではおらず内容について語るのは時期尚早だとしつつも、いいパートナーに出会えたという感触を持っているという。それはこれまで『Tony Hawk』シリーズを販売してきたActivisionではないそうだ(両者の契約は2015年で終了したと見られている)。Hawk氏は今後数か月でさらにゲームの内容について分かってくるだろうと期待を語っている。
1999年の同シリーズの誕生から2007年発売の『Tony Hawk’s Proving Ground』までの開発を担当したNeversoftのプロデューサーScott Pease氏も同インタビューに応えている。その中でPease氏はEAの『Skate』シリーズについて、間違いなく良いゲームだったと認めつつも、お互いが競い合った結果、市場のパイを奪い合って共倒れになってしまったと当時を振り返る。
『Skate』シリーズは2010年の『Skate 3』以降は新作を発売しておらず、『Tony Hawk』シリーズも同年の『Tony Hawk: Shred』を最後に年刊リリースが途絶えた。Activisionは2015年に『Tony Hawk’s Pro Skater 5』をもってシリーズの復活を試みたが、数多くのバグを残して発売したことによって逆に終焉をもたらした作品になってしまった。Hawk氏が検討しているという新作はスケボーゲームファンの受け皿たりうるものになるだろうか、続報を待ちたい。
ところで、一時代を築いたActivisionの『Tony Hawk』シリーズについては、その開発の裏側やスケボーシーンに与えた影響などにせまるドキュメンタリー映像作品の制作が進められている。「Pretending I’m a Superman(偽りのスーパーマン)」というタイトルで、YouTuberのIcebears4ever氏が中心となり、Tony Hawk氏の協力のもとRodney Mullen氏などゲームに登場したプロスケーターや、開発者らへのインタビューがおこなわれている。どのような媒体かはわからないが2018年公開予定だという。