屁をひり罠をよけ、豆を食らいガスを溜めるミニマル系2Dアクション『Pinkman』登場

2Dプラットフォームアクション『Pinkman』がSteamにてリリースされた。本作は『Pinkman』というタイトルどおり、ピンク色の男を操作して罠にあふれたステージをクリアしていくゲームである。操作はジャンプ、壁ジャンプに加え、屁をひることでホバリングが可能となっている。

デベロッパーGreen Dinosaur Gamesによる2Dプラットフォームアクション『Pinkman』がリリースされた。対象プラットフォームはPC(Steam)。定価は98円、1月24日までのプロモーション期間中は26%オフの73円となっている。Game Joltではデモ版も配信中だ。

本作は『Pinkman』というタイトルどおり、ピンク色の男を操作して罠にあふれたステージをクリアしていくゲームである。操作はジャンプ、壁ジャンプに加え、屁をひることでホバリングが可能となっている。ただしガスの放出を維持できるのは1秒程度。このシビアな設定によりミスが許されない高難度なプラットフォームアクションが味わえる。1ステージにつき数十秒から1分の長さだが、全100ステージとボリュームは申し分ない。サウンドトラックは楽曲こそ少ないが、ゲームプレイを邪魔しないソフトなエレクトロサウンドとなっている。

本作はゲームが進むにつれて難易度が跳ね上がっていくタイプではない。そのかわり数ステージごとに新しいトラップを導入し続けることで常に新しい挑戦を届けてくれる。トゲブロック、消える床、追跡ミサイル、ワープホールなどが次々と紹介され、ちょうど対処法を掴みはじめたところで複数のトラップを混ぜ合わせた応用型ステージが訪れる。とはいえ応用型のステージも反射神経勝負ではなく、パズルのように立ち止まって考えることで攻略が可能なレベルデザインとなっている。リトライまでの待機時間は短く、トライアル&エラーの煩わしさをあまり感じさせない。

じっくりステージを観察し、ゴールまでの道筋が見えたら一気に進む。プレイヤーに求められている態度がはっきりしており、無駄が少ない。作品に染み付いた思想が、ミニマルなビジュアルと合致しているのだ。ミニマルなビジュアルとはいってもリトライするたびにステージの配色が変わるため、フレッシュな気持ちで挑戦し続けられる。ただし1ステージにつき3色までという制限を自ら課すことで、ちょっとした弊害も生まれている。背景と操作キャラクターが同系色になったり、反対色がうまく使われていなかったりと、画面で何が起きているのかわかりづらいケースがあるのだ。

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本作を生み出したMateus Sales氏にとってゲーム開発は本職ではない。普段はプリントデザイナーとして活動している
本作を生み出したMateus Sales氏にとってゲーム開発は本職ではない。普段はプリントデザイナーとして活動している

このように多少の見づらさはあるが、プラットフォームアクションとして不足はない。『Super Meat Boy』『VVVVVV』といった作品を好むプレイヤーならば値段以上の価値を見出せるだろう。

Ryuki Ishii
Ryuki Ishii

元・日本版AUTOMATON編集者、英語版AUTOMATON(AUTOMATON WEST)責任者(~2023年5月まで)

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