任天堂がスーパーファミコンのコントローラーを商標登録。ファミコンミニに続くニンテンドークラシックミニ第二弾への期待が高まる

任天堂が「スーパーファミコン」のコントローラーを商標登録していたことが明らかになった。出願日は今年の12月5日で、20日に公開されている。

任天堂が「スーパーファミコン」のコントローラーを商標登録していたことが明らかになった。出願日は今年の12月5日で、20日に公開されている。スーパーファミコンは1990年に任天堂が発売した家庭用ゲーム機で、数々の人気タイトルが発売された。Wii UやNewニンテンドー3DSなどで展開しているバーチャルコンソールでも当時のゲームが配信されている。

商標登録されたスーパーファミコンのコントローラー
商標登録されたスーパーファミコンのコントローラー

今回商標登録されたのは、スーパーファミコンのコントローラーのデザインそのものだ。もともとの製品には存在するスーパーファミコンのロゴや各ボタンの文字は省かれている。登録されている商品の区分は、家庭用テレビゲーム機用コントローラーからマージャン用具まで多種多様だが、いずれにせよボタン配置を含めたこの特徴的なデザインを保護する目的であることは間違いない。

8Bitdo SFC30 GamePad
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ここで気になるのは、なぜスーパーファミコンの発売から27年経ったいま商標登録したのかだ。あまりに有名なデザインのコントローラーであるため任天堂の競合他社に模倣されることはまず考えられないが、PC用周辺機器などでは似たデザインのコントローラーが数々発売されている。考えられる目的のひとつとしては、こういった商品を排除したいという意向があるのかもしれない。もうひとつ考えられるのは、任天堂自身がこのコントローラーデザインを使用した新たな製品を発売する可能性だ。たとえば『スーパーマリオ ラン』をiOS向けに発売したばかりだが、今後配信するゲームと連動してスマートフォン用の周辺機器として復刻することがあり得るかもしれない。

あるいは、すでに期待する声が上がっているようだが、任天堂が今年11月に発売した「ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ(以下、ファミコンミニ)」のスーパーファミコン版を発売する準備であると考えられなくもない。ファミコンミニはオリジナルのファミコンから60パーセントのサイズに再現された筐体に、30本の人気ファミコンゲームを収録して発売された。当時を懐かしむ世代を中心に受け、5980円(税別)という価格もあってか、今も供給が追いつかない大ヒット商品となっている。

任天堂は、2015年12月にファミコンのコントローラーのデザインについても今回と同様に商標登録していた。そしてその約9か月後にファミコンミニが発表されている。この第二弾として任天堂がいわゆる「スーパーファミコンミニ」を計画していても何ら不思議ではないし、ファンの期待が高まるのも無理はない。ちなみにNINTENDO64など、そのほかの任天堂ハードのコントローラーのデザインについては、確認した限りはまだ商標登録されていないようだ。

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余談だが、任天堂は新たなコントローラーの意匠を登録(意匠登録第1565647号)しており、そちらも今月公開されている。上の画像の左2つがそれで、U字型のコントローラーだ。登録された説明によると内部には歪みセンサーが設けられている。縦長の棒部分を左右の手で握り、内側や外側に引っ張って使うそうで、その歪み情報を別の本体に無線で伝える仕組みだそうだ。片方の先端にある多数の小さな穴はスピーカー用で、音楽などの音声が出力されるという。

任天堂は似たようなU字型のトレーニングシステムの入力装置(上の画像右端)について特許を出願していたことが今年4月に明らかになっており、もしかするとそれに関連したものかもしれない。いずれにせよ、上で取り上げたスーパーファミコンのコントローラーもこちらもさまざま妄想を膨らませてしまうが、商標・意匠登録がすなわち製品の発売に結びつくとは限らないことはつけ加えておきたい。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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