Bigben Interactiveは12月14日、Atariから『Test Drive』ブランドの使用権およびゲームの開発権を買収したとプレスリリースを通じて発表した。あわせて『Test Drive Unlimited』シリーズの新作開発プロジェクトを立ち上げたことも発表している。なお、これまでに発売された同シリーズのゲームに関しては、引き続きAtariが販売をおこなう。
Bigben Interactiveは、ヨーロッパを拠点にゲームやオーディオ製品などの流通販売を手がけているパブリッシャーだ。2012年に発売された『Test Drive: Ferrari Racing Legends』では流通を担当していた。同社CEOのAlain Falc氏は今回の『Test Drive』ブランドの買収について、「多くのゲーマーに愛されているこのブランドのクオリティに関して、我々は自信を持っています。『Test Drive Unlimited 2』では180万本を売り上げた実績もあり、我々のチームはこのブランドの利用について熱意を持って取り組んでいます」と語っている。
『Test Drive』シリーズは1987年からさまざまなプラットフォームで発売されてきたレースゲームシリーズだが、上述した『Test Drive: Ferrari Racing Legends』以降はAtariの経営不振も影響してか新作が発売されていない状況だ。今回Bigben Interactiveが新作を開発するとしている『Test Drive Unlimited』シリーズは、2006年にその一作目がPC/Xbox 360/PlayStation 2などで発売された。開発を担当したのはフランスのEden Games。ハワイ・オアフ島を1600平方kmの広大なオープンワールドで再現し、ライセンスを取得した実在の車やバイクでその中を自由に走ることができた。また、最大8人までのオンラインプレイにも対応しており、当時は仲間と一緒に島のツーリングを楽しむようなプレイが多くおこなわれた。
そして続編の『Test Drive Unlimited 2』が同じくEden Gamesにより開発され、2011年にPC/Xbox 360/PlayStation 3向けに発売された。前作のゲーム性はそのままに、ハワイ・オアフ島に加えて、広さ570平方kmのスペイン・イビサ島がロケーションとして追加された。
『Test Drive Unlimited』シリーズは、非常に広大なオープンワールドのマップと、M.O.O.R.(Massively Open Online Racing)と呼ばれるオフラインとオンラインを融合させるシステムを特徴として両作ともに人気作となった。Bigben Interactiveが手がけるという新作については、その開発を担当するメーカーも含めまだ何も明らかになっていないが、『Test Drive』シリーズの中でも多くのファンを獲得したシリーズの再始動だけに大いに期待したい。