『Overwatch』シンメトラが覚醒。PTR上で2つ目のアルティメットと新アビリティを追加。新マップも近日PTRへ

Blizzard Entertainment(以下、Blizzard)は11月22日、『Overwatch』の最新デベロッパー・アップデート動画を公開した。動画内では『Overwatch』のゲームディレクターを務めるJeff Kaplan氏により、同日『Overwatch』のパブリックテスト環境(以下、PTR=Public Test Realm)上で適用された「シンメトラ」の大幅な改変に関する詳細と変更理由が述べられた。

Blizzard Entertainment(以下、Blizzard)は11月22日、『Overwatch』の最新デベロッパー・アップデート動画を公開した。動画内では『Overwatch』のゲームディレクターを務めるJeff Kaplan氏により、同日『Overwatch』のパブリックテスト環境(以下、PTR=Public Test Realm)上で適用された「シンメトラ」の大幅な改変に関する詳細と変更理由が述べられた。またKaplan氏は今後の新マップ追加に関しても言及している。同日公開されたPTRの最新パッチノートはこちらから確認できる。

「シンメトラ」というと、敵を攻撃しつつ移動速度を低下させる設置型のセントリータレット、味方に少量のシールドを付与するフォトン・シールド、そしてアルティメット・アビリティとして味方を瞬間移動させるテレポーターを操るサポートヒーローだ。彼女は「Temple of Anubis」「Hanamura」もしくは「King’s Row」といった一部のマップ、そして「防衛側かつ第1防衛地点を突破されるまで」という限られたシチュエーションでしか活躍できていないのが現状であり、Blizzardはかねてから彼女を汎用性の高いヒーローに改変する計画を立ててきた。そして今回のPTRアップデートにより晴れて「シンメトラ」改変計画の全容が明らかになった。

まずもっとも大きな変更点として、「シンメトラ」に2つ目のアルティメット・アビリティが追加された。これは『Overwatch』のヒーローとしては初である。新アビリティの名称は「Shield Generator」であり、テレポーターと同様の設置型アビリティとなる。効果としては、射程範囲内の味方キャラクター全員にシールドを付与するというもの。射程範囲は広く、フォトン・シールドよりもシールドの付与量が多い。「Shield Generator」の設置箇所と各キャラクターの間に遮蔽物があっても効果に支障はない。テレポーターと「Shield Generator」のどちらを使用するかはプレイヤーが選択できる。なおテレポーターに関しては、HPが200から50に下がるかわりに、シールドが0から350まで上がった。

次に明らかになったのは、フォトン・シールドを無くし、代わりに「Photon Barrier」と呼ばれる新アビリティを追加するということだ。ラインハルトやウィンストンのバリアに似ているが、「シンメトラ」の場合は楕円形で、発射してから一定の速度で前進していく移動型のバリアとなる。防御だけでなくシールドの進行と共に攻めるといった攻撃的な使い方もできそうだ。こうしたアビリティの置き換えに踏み切った理由としては、フォトン・シールドを味方に付与するのは「作業感」が強く、必ずしも楽しい操作ではなかった点を挙げている。今後は「Photon Barrier」が加わることで能動的なプレイスタイルが可能となり、「シンメトラ」はこれまで以上にプレイヤースキルとクリエイティビティが問われるヒーローとなるだろう。

「シンメトラ」のもう一つのアビリティであるセントリータレットに関しても仕様が変更された。現状ストックできるタレットの数は3つまで。4つ目以降はクールダウンを待つ必要があったが、仕様変更後は始めから6つまでストックできるようになる。クールダウン時間も12秒から10秒まで短縮される。この2つの調整により、戦場の変化にすばやく反応できるようになる。

最後の変更点としては、「シンメトラ」のメイン武器であるビームの飛距離がわずかに伸びることが挙げられる。具体的にはロックオンできる射程距離が5mから7mに変更される。なおこれまでに述べてきた各種変更に関しては、本稿執筆時点ですでにPTR上で適用されている。

「Shield Generator」と「Photon Barrier」の登場により第1防衛地点以外でも活躍できる可能性が出てきた「シンメトラ」
「Shield Generator」と「Photon Barrier」の登場により第1防衛地点以外でも活躍できる可能性が出てきた「シンメトラ」

また新機能としてPTR上に追加されたのが、マッチ終了後の結果画面に表示される「Stay as Team」ボタンだ。フレンドではない野良プレイヤー同士であっても、味方チーム内の複数人がこのボタンを押せば自動的にパーティを組める。この機能は「フレンドではないけれど、もう少しこのメンバーでプレイしたい」という思いを叶えてくれる。

そして今後のPTRで予定されているのが新マップ「オアシス」の導入だ。「オアシス」マップの見どころは『Overwatch』初となるジャンプパッドの存在である。「ソルジャー76」のタクティカル・バイザーをハイジャンプ中に発動したり、空中で「バスティオン」をタンク化するなど、これまでにない戦略が生まれるだろう。なお「オアシス」の正式リリースは2017年初旬を予定している。

「シンメトラ」以外のヒーローに関しても精力的なバランス調整が続いている『Overwatch』。11月19日から11月22日まで開催されていた無料プレイ期間は終了したが、11月18日から11月28日(太平洋時間)まではPC版が40%オフのセール中となっている。通常版からオリジンズ・エディションへのアップグレードも10%オフということで、気になる方はチェックしておこう。

Ryuki Ishii
Ryuki Ishii

元・日本版AUTOMATON編集者、英語版AUTOMATON(AUTOMATON WEST)責任者(~2023年5月まで)

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