米国のゲーム開発スタジオiNK Storiesは、『1979 Revolution: Black Friday』を4月5日にリリースする。対象プラットフォームはPC/Mac、すでにSteamのストアページも公開済みだ。発売が近づく中、最新のオフィシャルトレイラーも本日アップされた。
『1979 Revolution』は、1979年にイラン国内で始まった「イラン革命」を題材にした社会派のアクションアドベンチャーゲームだ。プレイヤーの分身となるのは、留学先から母国へ帰ってきた若きフォトジャーナリスト「Reza Shirazi」。「Reza」は親友の「Bebak」らと共に、王朝と国民のあいだで繰りひろげられている血の革命へと身を投じる。革命が国だけでなく友人や家族も引き裂くなか、プレイヤーは重い選択を迫られることになる。
「イラン革命」は、当時の王朝が白色革命の名のもと近代西欧化を強行したことに国民が反発して起きたもので、後にイスラムの教えが政治に敷かれたイラン・イスラム共和国の樹立へと繋がった。開発陣を率いるNavid Khonsari氏は、Remedy EntertainmentやRockstar Gamesで働いてきた業界のベテランであり、さらにこの「イラン革命」を子供のころに実際に体験した生き証人でもある。『1979 Revolution』は、実際に起きた史実をテーマとした作品であることが強調されており、開発には当時の革命を撮影したフランス人写真家Michael Setboun氏も参加している。
ゲーム内の世界がどの程度の広さで、自由度がどれほどあるのかは明らかにされていないが、ゲームは革命下にあるイラン・テヘランの街なかを探索しながら進行してゆく。選択肢で分岐するシネマティックシーン、写真加工や治療などのインタラクティブなアクションのほか、ゲーム内で写真を撮影しSNS上で共有する機能も盛り込まれている。また実際の「イラン革命」の資料がゲーム内では80個以上発見できるとのことで、この辺りは第一次世界大戦を題材にしたUbisoftの『Valiant Hearts The Great War』を思いだすところだ。
『1979 Revolution: Black Friday』は4月5日にリリース予定。2013年にKickstarterキャンペーンを実施したものの開発資金が集まらず、その後2年の月日を費やして開発した本作。Setboun氏が幼少期に見たイラン革命は、ゲーム内でどのように描かれるのだろか。