カプコンが新卒の初任給を「30万円」に引き上げ、さらに現行社員も平均5%を超える昇給へ。前もいろいろ上げたがさらに上げる


カプコンは3月6日、2025年度より新卒社員の初任給を30万円に引き上げると発表した。現行の初任給は23万5000円であるが、そこから6万5000円引き上げることになる。


初任給を上げる理由として、優秀な人材獲得と人的資本の投資の推進があげられている。ゲーム開発者の獲得が困難になってきた時代において、初任給を引き上げることで優秀な人材を確保する狙いだろう。また初任給引き上げにあわせて、現在在籍している当社正社員(2024年度新入社員含む)においても、将来を支える人材への投資として、特別一時金を支給するという。くわえて、2024年度は平均5%を超える昇給を予定しているそうだ。

カプコンは近年好調で、その調子の良さは業績にも現れている。2023年3月期連結業績では、売上高1259億3000万円、営業利益508億1200万円で、過去最高の数字を記録していた。新作だけでなく旧作も販売好調で、Steamなどのセールスを巻き込んで売上を伸ばしている。

カプコンは2022年にも報酬制度を改定。正社員の年収を30%増額すると発表していた(関連記事)。この時期はコロナ禍のゲーム需要があり、さまざまな国内ゲーム企業が社員および新卒の待遇向上をおこなっていた。コロナ禍が去り、業界内では以前より好不調分かれるようになってきたが、カプコンの勢いは止まらず。さらに人への投資を強めたかたちだ。カプコンの勢いはどこまで続くのか、注目されるところである。