Super Evil Megacorpは本日、モバイル用MOBA『Vainglory』の正式ローンチが7月3日に決定したと発表した。今まではiOS限定だったが、ついに150機種以上がサポートされるAndroid版も登場する。また、正式ローンチ記念イベントとして、7月2日6時(日本時間)から公式Twitchチャンネルにて24時間の特別配信をおこなうという。さらにアップデート1.6が配信され、新ヒーローである女バーサーカー「ロナ」、3階層のスキンシステムや初心者向けのチュートリアルも追加される。
『Vainglory』はiPad 2以降/iPhone 5S以降に対応した3 vs 3のMOBAである。1本のレーンと広大なジャングルというシンプルなマップでありながら、試合開始から一定時間が経過すると出現する「Kraken」(『Heroes of the Storm』でいうところの「Grave Golem」)や、占領すれば自チームのMinionが強化されるGold Mineの奪い合いなどほどよく戦術性の高いゲームプレイを楽しめる。
以下、プレスリリースより正式ローンチ時のアップデート情報を転載。
・Androidサポート:Vaingloryは100%クロスプラットフォームです。つまり、iOSとAndroidのプレイヤーは互いに対戦し、フレンド追加ができます。Android端末は150機種以上がサポートされています。
・カジュアル試合/ランク試合:ゲームを楽しみたいプレイヤーがカジュアルに遊べる対戦(カジュアルキュー)と、競争が激しく、スキル階層の栄光を競い合う対戦(ランクキュー)が分けられます。ランクキューはいくつかの必須条件をクリアしたプレイヤーのみが参加可能で、同じような志を持った、経験豊富で熱心なプレイヤー同士がマッチングされるようになります。
・新ヒーロー:新ヒーローのロナはいつでも戦闘に飛び込める恐ろしいバーサーカー(猛戦士)です。彼女は乱戦で引けを取らず、出くわした敵全てに絶大なダメージを与えます。
・画期的なスキンシステム:全てのヒーローに、外見と視覚効果を変える3レベルのスキンを今後実装する予定です。レベルが上がるごとにスキンは精巧かつ意外なものとなり、試合の内外でプレイヤーのモチベーションとなります。スキンの第一レベルは『Vainglory』の課金通貨であるICEを利用してアンロックできますが、それ以降は試合後にランダムで付与されるカードを揃えることが必要です。また、本アップデートによってICEまたはプレイすることで得られる通貨グローリーでカードパックが購入可能となります。
・充実したチュートリアル動画、新しくなったアカデミー、練習用AIボット:新しいプレイヤーは30本の動画を含む「アカデミー」でゲームの基本を学ぶことができます。また、プレイヤー同士で対戦する前にシンプルなAIボットを相手にチームメイトと組んでプレイすることで、戦略やチームワークを磨くことができます。
モバイルMOBAの流れを変える『Vainglory』
数年前までは「MOBA」というジャンルの知名度は低かったのだが、今となっては『Warcraft III』の名をあげる必要もないほど浸透したように思う。しかしそれはPCゲームに限ったことである。じつは2012年あたりからiOS/Android向けのMOBAタイトルがいくつか登場していたのだが、それでもまだモバイルではメジャーなジャンルとはいいがたい。
『DotA』の登場から現在のMOBA人気までを見ればわかるとおり、モバイルにおいても一般的に認知されるまでは長い時間を要するかもしれない。しかし、ほかのモバイルゲームとはまったく違う運営体制は、早い段階でブームを巻き起こす可能性を感じさせるのだ。
Super Evil MegacorpはモバイルのMOBAの流れを、良い方向に変えようとしている。2014年11月に北米のApp Storeにて『Vainglory』の配信がスタートしたときから、積極的にTwitchで動画配信をおこなうなど、いわゆるコミュニティの形成に力を入れてきた。その結果、Twitchでの『Vainglory』のゲームプレイ視聴回数は150万回を超えたという。また、世界中のプレイヤーが遊べるよう日本語を含む12言語に対応しており、公式フォーラムは多種多様な言葉で交流が盛んにおこなわれている。
「モバイルのFree-to-Playは……」と身構える必要はない。PCのMOBAと同じく、コンテンツの購入によって有利になるようなシステムはない。もしもあなたがiOS/Androidスマートフォンを所持しているのであれば、一度プレイしてみてはいかがだろうか。モバイルゲームに対する考え方が変わるかもしれない。